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短篇
上熱-7
匂いが気になっているのかそれとも、等と考えながら腹の毛の匂いよりも先に股間を押し付けて見たらこの有り様である。
どうやら竜人自身の、それも生えて来た毛から漂って来る匂いに反応していると感付いて、縦割れの間際の土手を覆っている毛並みの匂いを嗅がせてみた途端、勢いよく精液交じりの汁が飛び散っていく。

「はぅぅっっ!?ひぎぅっ、く、ぁぁぁぁあっっ!?」
「そんなに凄い事になってるんすねえ……もうザーメンまで出しちゃって……弄り甲斐も何と言うか変なもんっすね」
「う、うるさっ、ひ、っ、いぃぃぃぃ……!?」

もう竜人の軽い言葉に返す余裕すらも無い甘ったるい調子の言葉しか溢れ出す事は無い。股間の毛並みの感触に合わせて、鼻孔から吸い込む度に熾烈な感覚が弾ける。
がくがく、と身体の震えだって止まらず、人間自身の竿が勃起を通り越して勝手に精製された精液すらも噴き出していく程の圧倒的な興奮、通り越しての発情。
風が吹いても止まらない程の興奮の最中で、小刻みに裸体を善がり狂わせながら毛並みのしなやかな感触と股間の鱗に包まれていない比較的柔らかな感触が同時に走る。
既に何度達したのかも分からないのに、腰を震わせ身体を反らせて肉竿から溢れる精液が空中で弧を描いているのも竜人に見える程であった。

「もう匂いだけで何発イっちゃってるんすかね……このままチンポも握っちゃったら止まらなくなったりしないっすかね……」
「あぁぁっ……あっひ……ぁぁ……」

何気ない問い掛けを行なおうとも、既に人間には返事出来るだけの余裕だって無くなってしまったらしいというのは、遂には反応すらも薄くなっている様子から感付いている。
その分全身だって汗まみれ、股間だけを勃起させながら腰をがくつかせていて、荒さを増した呼吸の熱気は竜人の股間にもはっきりと伝わって来る温もり。
色々と思う所もあるし、布団はもう丸々選択しなければ匂いも染みも取れやしないだろうというのも分かり、股間を押し付けているだけでもこれ程に人間が色っぽい顔になるだなんて、思いもしなかったもので。

「全く先輩ったら……俺の過失なのかもしれないっすけれどもね、そんな顔されたんなら俺も……もう全然辛抱堪らないっすからね……!」
「……っは、ぉぁ……」

匂いだけで達してしまったのが人間であるのならば、それだけ痴態を見せている姿にすっかり興奮してしまった竜人は言葉と共に勃起する。
新たに生やされた陰毛の下部辺りに確かに存在していた肉厚な縦割れが疼き、左右に割り開いて露わになった竿がでろり、と人間の顔の上へと乗せられる。
人間とは違って完全に包皮も存在しない肉の外見に血管を張り巡らせ、備わっている雁首のえげつなさも亀頭の先端も槍の様に尖り、大きさ自体は太さも長さも人間とは比べる事すら烏滸がましい様な。

「っふぁ、っふぁぅぅぅぅ……!」
「へへ……もう欲しいんすか?俺の毛の匂い嗅いじゃって、そんなに俺のチンポも欲しくなっちゃってるんすね?」

既に雄臭い汁に塗れた竿がでろんと顔に押し付けられてから、人間の眼前から勢いよく反り上がっていく様子を最も間近で見せ付けられていく。
血管の迸りに鈴口の巨大さ、既に溢れる先走りにも粘りけを帯びた白濁が混じり、浴びせられた雄臭とも異なる純粋な精液の風味が人間の頭の中を丸々焦がしていく様。
先程散々に臭いだけで達させられた快楽の余韻によって身体も満足に動かせないと理解するよりも先に竜人は動き、改めて身体の上へと覆い被さられ、震える尻孔に亀頭の先端が用意される。
じっとりとした熱さに硬さ、紛れも無く挿入されてしまったならば絶対容赦も遠慮も何も無くなってしまうだろうなという竜人への確かな感情。

「ちゃんと力抜くっすよ、先輩……俺だってもう色々我慢できなくなってるんすから、ねっっ!」

もう力も出て来ない、両足を開かされて、割り開く股間。
熱い何かが押し入って来る感覚と共に、覆い被さって来た身体、胸元に顔が再度埋まって、匂いと共に人間はびくびく、と悶え狂うしかなかった。

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あきゅろす。
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