短篇
スムース-9
ぐじゅ、ぐじ、ずじゅっ、と音を立てて、完全に膨張した亀頭球ごと人間の腸内が深く抉られる感触が止まらない。
人間とほぼ同じ形状をしている竿であったとしても根元が膨張するのは獣人、それもイヌ科特有の形状を保っているのは何も間違いはないらしく。
それだけ負担が大きいものであるとも分かっているからこそ、狼人は腰を小刻みに死か動かす事が出来やしない。
「は、うぐっぅ……っふ、あ、……大丈夫、ですけどっ……っお、ぜ、前立腺がある、から、擦れっ、ふぁぁああぁ」
「っく……ぐぅぅ……っ、ああ、良い……温かい……なぁ……っっ……」
そっちか、と言いたくもなるけれども、狼人の身体は背面からぎゅっと人間の身体を再度包み込んで密着し、地肌に擦れ合いながら腰だけが小刻みに揺らされている。
既に人間の身体は一杯に満たされながらも、前立腺を的確に膨れ上がった亀頭球が捉えている事によって自然と肉棒は屹立して、先走りさえも溢れていて。
荒い吐息に密着した状態から腰が揺らされて行く膂力は紛れもない獣人のそれでありながらも、ぴったりと地肌に吸い付く毛並みの無い感触は人間のそれよりも滑らかで。
しきりに身体を撫で上げながら、ごく僅かずつに腰使いの激しさを増していく動きにやがて人間も翻弄されていった。
じゅぶ、ごじゅっといった音は何度も響き回りながら、徐々に溢れる腸液と先走りによって徐々に狼人の動きだって早さと勢いを増していく。
火が付きそうな程の早さも無いが、強引に立ち上げられていた人間の身体の中で溶け込むような自然な快感に痺れているのが分かって、溢れている感覚は紛れもない嬌声と反応だった。
「ふぅっ、ふぁぁあっ……っひ、ひっぃ、ぁぁ……もっと、激しくしていても……良いです、からぁ……」
「っ……良いのか、本当に……いや、もう離れたくはない……このまま、ずっとっ……」
前後への抜き差しは行わない代わりに、狼人の腰使いは緩慢ながらもぐりゅ、ぐじゅり、と音を立てて腰を回す様な動きで人間の最奥と入り口とを同時に責め立てている。
貼り付いた皮膚の感触の間で汗ばんだ感触がくっ付いており、甘い刺激となって襲い掛かっている。両掌は胸元や股間にも遠慮なく走りながら、気を紛らわせる様に舌先は首元や鎖骨を舐め上げていく。
背面から浴びせられる鼻息と舌先の感触は紛れもない獣人のそれで、歪な感覚の中で人間だって興奮して、獣臭さの殆どない身体へと全身が包み込まれた。
震える身体も何も全てを狼人の中へと取り込まれていき、竿を徐々に扱かれる内に更に肉棒から先走りが散り、腸内へと力が入る程にギュッと溢れる竿の実感が理解出来るもので。
「ほぅっ、ぁ、っぐ、ぁぁっっ！？」
「はぁあっ、おぉぉ……気持ち良い、良い、ぞっ……ぐっ、あおぉぉんっっ……！！」
汗ばんだ肉棒で扱かれて、搾り出される人間の肉棒から精液が吐き出されると同時に、狼人の身体がぎゅうっと身体を包み込みながら、本格的な射精が始まって行く。
その間にもがくがくと腰は小刻みに揺さぶられていて、更に膨れ上がった亀頭球が腸壁を抉って逃さない様にしていて。溢れる快感は前立腺を押し潰される形で延々と続いた果てに、更に弾けた。
「ひぃぁぁぁぁ……っぐ、っふ、ふぅぅっ……あぁ……まだ、止まらないん、です、ねっっ……っふぁぁっぅ……うぅ……！」
「……君と一緒、なら……全部、出しても……おっ、おぉぉぉっ……！」
ぴったりと吸い付いた竿はまるで萎えていないし、玉袋の脈動に合わせて尻肉に触れ合った動きがびくびくと何度も縮み上がる度に、重たい精液がはじき出されていく。
思った以上に熱を帯びた精液に胎内を焼かれながら、汗塗れになっていこうが構わず狼人は密着し、最後まで身体を触れ合わせたまま、重たい射精を繰り出し続け。
やっと終わった頃には人間の腹まで張る程であり、透明な汁ばかり散らす程には何度も細やかな絶頂を味わっていた。
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