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短篇
チョ-7
思った以上に早いものだったな、といった人間の考えすら一切関係ない程に兎人の雄は屹立した状態を保っている。
バスローブすら勢いよく脱ぎ去って、人間よりも遥かに屈強な体躯に備えた屈強な四肢を、勇ましく割れた腹筋を余さず見せながらその手には奇妙な容器が握られている。

「っや、ま、待ってくださっ……これでもう、駄目、それは駄目なんですぅっ」
「ここまでお前だってチンポ勃起させてんのに今更言えねえだろうがよっ……ゴムだってあるだけ付けてやるんだ、もう問題ねえって」「ひゃぁぁっ」

問答無用で人間も服を剥ぎ取られていき、当然ながら装置やら何やらも持ってはいない。
恐らくは全てにおいて通常サイズからかけ離れている兎人とは異なり、人間の身体は少し弛んだ印象を持っており、下っ腹だって肉が乗ってしまっている状態。
純粋に裸に剥かれる恥ずかしさよりも兎人の肉体と比較されるというのが余計に気になってしまっているのを他所に問答無用で両足を開かされ、人間の竿から溢れる先走りが腹を汚す間。
容器の中、こういったホテルに備わっていたローションが平然と人間の尻穴へと垂らされていき、ひやり、とした感覚の後で指先が遠慮なくなじませて来る。

冷たさに震えていたのはほんの少しの事であり、空いている手を用いて竿を擦られながらの刺激に、自然と尻孔はひくつく様になり。
玉を揉まれながら繰り返される刺激の中で自然と一本目の指が入り込んで来ても、少しの抵抗もなく次第に震えて、びくびくと震える身体の奥底で苦痛ではない刺激が走り抜けて。

「思ったよりも気持ち良くなっちゃってんじゃあねえかよぉ……なあ、もう俺……っああもうよぉっ、また口でっ」
「むふぅぅっ!?」

人間が良く分からないままに興奮してしまっているというのならば、兎人は興奮の中で良く分からない事になっていると言って良いのかもしれない。
荒っぽい言動は何一つとして変わってないのに尻孔に差し込んだ指先は細心の注意を払いながらぐにぐにと人間の前立腺を探り当てていき、同時に身体を反転させて再度竿を人間の口内に突き入れる。
今度は動かさないのではなく、押し付けた玉袋を人間の鼻先で捏ね回す様に微細に腰を回していき、まるで衰えていない竿の硬さを、張り詰めっぱなしの玉袋の漲りを鮮明に伝えていき。
一度達した雄の匂いは先程以上に強さを増して、先走りの中にもきつい精液の混ざった味わいをこれでもかと主張してしまっていて。

「っほお、っ……やべっ、もう出る、出るからなぁぁっ」「んぐごっ、ぅぶぅっぅっ……!?」
「っはぁ……止まんねっ……止まんねえぞずっと……ぉっっ…ぉ……」

今度は密着させた玉袋がきゅっと引き締まる感触までも目と鼻の先どころか触れ合わせたまま伝えていきながら、両足にもぎゅっと力が入って人間の喉に向かって精液を注ぎ込む程に深い。
ついさっきも同じく口内で射精を遂げたものとは思えない程の量と重たさの精液が浴びせられていき、またしても口の中を一杯に満たしていく。
同時にこりこり、と探り当てられてしまった前立腺をじかに指先で弄られ始め、肉棒から溢れる先走りの量は各段に増してしまっている。尻肉の震えも全て感じ取られて、読み取られて。
余韻に浸る間にも尻孔は着実に解され続けていて、覆い被さられているのに身体の熱は着実に高まっている状態。三本分の指で掻き混ぜられても、痺れる様な刺激に止まらない。

「ふぅ……ああもう、っ……こんなんエロいケツしてやがってなぁっ……このままハメてやるからなっ……ぬぉぉっ、ゴムが少ねえっ」
「え……あ……っふ……っっ……」

兎人が用意していたコンドームは「大型」等と描かれた特注品なのか。
箱の中には数個の、人間が自慰をする分には十分過ぎる程の量がある筈なのに、まるで気遣う様な表情と言葉を語っていた。

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あきゅろす。
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