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短篇
三の6
竿が完全に人間の形であったとしても獣人用の避妊具は分厚く造られていながら、丸々とした水風船と見間違う程にぶっくりと膨れ上がっている。
たった一度の射精でそれだけの量を吐き出した事の証明で、器用な調子で肉棒から外されてから括られて精液風船が仕立て上げられて、ベッドの隅へと放られる。
ぶるん、と弾む程の大きさを携えていながら、剥き出しになった犬人の竿は腹側の毛並みに先端が触れる程に未だに反り返ったまま強烈な雄と汗の匂いとを撒き散らしている。
上気した人間の身体と感覚はそれだけでも十分過ぎるものであり、疼く身体に合わせて腹回りの肉棒を震わせる事しか出来ない。

僅かな余韻を経ている間に、またペットボトルの液体を一本分纏めて飲まされ、落ち着いたのを合わせる様に二匹目の犬獣人が腰を迫らせる。
先程と同じく強烈な肉棒に分厚い避妊具を装着していながらも、肉棒の根元で既に完全に膨張しきっている肉瘤が際立っている。

「このままぶち込むってのは流石に気を遣わねえと駄目なんだからよぉ……たーっぷりとローションを着けて……っ」
「っんぎ、ひぃっ……く、ぁぁぁぁぁ……!?」「ああ、ちゃんと入るね……僕のだって余裕そうかなあ……」

ふっくらと漲った亀頭が先程と同じく解され切った尻孔の中へと押し入って来る。避妊具の上越しから追加して馴染ませられたローションと合わせた潤滑によって入り込んで来る。
それだけならば先程の犬人とほぼ同じである。太さと長さにしても先程受け入れたものと同じ感覚であったのに、根元の瘤にぶつかると、入り口全体がぐりぐりと露骨に刺激されるのが分かる。
気遣いも兼ねて人間の首筋をしきりに舐め上げながらも腰に加えた力は少しも緩める気配を見せては居ない。結果としてみちみちと音を立て、先程以上に肉を押し上げ、中を抉る感覚を鮮明に伝えて来る。

「今度、は……無理、ぃ……ぃ……」「無理じゃないっての……これで裂けちまったんだったら本当に申し訳ないって思うが」
「ちゃんといっぱい広がっているよね……これなら大丈夫、大丈夫」「っぐおぉっ」

絞り出す声と共に押し進められた腰によって、一杯に広がっていた尻孔が音を立てて肉棒を受け入れる。文字通り犬人の肉棒の根元まで。
本来内側から膨らむ事で結合を逃さなくする為の犬獣人特有の形状が、外側から強引に割り開いて押し入って来たのだ。ばちん、と腰がぶつかる音が響いた途端、身体の奥底から重たく刺激がやって来る。
当然ながら悶えるのも、必死で悶えながらも既に逃げられないのも。逃がさない為に三人分六本の腕に加えて、先程まで避妊具を嵌めていたとは思えない程雄臭に溢れた竿の匂いが、人間の抵抗を残さず奪っていた。

「このまま無理矢理掻き混ぜる何てことはやらないがな……だからこんな風にっ……おおぅ、すっげ……中に入れたまま掻き混ぜるってのも……っぐるっふ、良いなぁっ……」

腰の力で身体を支えながら、ぐりぐりと根元まで挿入された肉棒が好き放題に掻き混ぜられる。
外側より挿入された人間の形をした肉棒に備わった亀頭球は十全にその作用を及ぼしてしまっていて、だくだくと注ぎ込まれる感覚に合わせて結合を決して逃さない。
勿論割増で塗り込められたローションの効能によって、いっぱいに押し拡げられた人間の腸壁を内側から目一杯に拡げながら。

「ふぁっひゃ、はやぁぁぁぁぁっっ!?」

勿論丸く張り出した肉瘤は前立腺を残さず押し上げてやりながら、ぐりぐりと圧迫する形で人間の勃起を強制的に保ち続けている有様だった。
震える身体は当然ながら何も止まらずに支えられ続け、腰を前後に振り乱すのではなく掻き混ぜる様にして腰を回す様にして人間の身体を犯し、射精は既に止まらずに徐々に精液の濃さを増す形で続いて行く。
当然ながら精液が溢れ出さなくとも屹立した肉棒が誰からも触れられない程に、犬人達は興味を持っていない訳も無く。
本気の射精が避妊具の中に放たれるまでの間に、遂に人間は潮まで噴き出してしまっていた。

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