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短篇
三の3
多少奇妙な出来事が起こったのだから、気持ちやらに整理を着けて今日この日に身体を重ねなくても良かった、と言えばそれまでの話である。
どうして断らなかったのは今の人間にだって理解出来なかったし、それだけ犬獣人を、犬達を信じていたと言えばこれまたそれまででもあるのだろうかと。
或いは、犬獣人側が真相を打ち明けながらも身体を重ねてみたいと、一人だけしか姿を見せていない時でも全力で押せば人間側が折れると分かっていたからこそ、なのかもしれない。
愛嬌たっぷりの可愛らしい表情を見せるが、その実態は人間の頭だって片手で握り潰せそうな程に隆々の獣人なのだ。
しかも一人だけではなく、三人もいるのだ。

「ひっぐぅぅ、おお、お、ぉっっ……!?」
「大丈夫大丈夫、たっぷり解れてるからよ」「ザーメンの味は大分薄くなって…これで持つのか?」「お尻の方はだいぶ柔らかくなってるからこのままで良いと思うね……」

既に全裸に向かれた人間は、真っ黒い毛並みにごつごつとした感触に身を包まれながら既に六度目の絶頂に達していた。
柔らかながらも身動き一つ取れない様に六本の腕が絡み付きながら動きを阻害するが、暴れられるだけの余裕を残して、それでいて少しも身体は動いてくれない。
確かめる様に全員からの口付けを受け、全員が首筋や頬肉を撫で上げ、バラバラになった刺激と真っ黒く芯を残しながら毛先の柔らかな感触に全てを包み込まれる。

「っひ……っひふうっぅ……も、もうっ、無理、むり、ぃぃ……!?」
「俺達三人分なんだからな、解さないと駄目だろ、っ」「口の方も開いてるんだからな、ほら落ち着けな……」「まだまだチンポだって堅いから平気だよね……っと」

撫で回されながら喘ぎも口の端から流れる涎も何も止まらなくなったまま、絞り出された声は漏れるよりも先に死きりに首筋を舐め上げていた犬によって唇を塞がれる。
両手は絡みながらも胸元と腹を何度も肉球と毛並みに包まれた両手によって撫で回されながら、時々に悪戯めいて胸元の突起を擦り、脇腹から腹を揉み解された。
これから人間がどのようにして扱われるのかを知らしめる様に。

残りの二人は人間の股間に顔を寄せて、今の今まで少しも距離を離してはくれなかった。
バスローブをはだけさせた時点で鼻先が股間に突っ込まれており、まだ血流の通っていない人間の竿に鼻息を伝えたのもまだまだ序の口で。
勃起を始めるのと合わせて長く分厚い二匹目の舌先がぬるぬると全体に唾液を塗し、玉を舌先だけで持ち上げ、裏筋から袋を転がして舐め上げ、先端から溢れる亀頭から包皮の内側をも逃さない。
完全に剥け上がって屹立してしまったならば、当然の様にマズルの中に収まって吸い上げられる。精液も残さずしゃぶり尽くされ、一度放っても萎える事を許してくれないのは三匹目。

「んうぉぉぉぉ……っほ、ほぉぉ、おっ!!?」

呼吸も阻害されている中で、最初にがっつかれたのは人間の尻そのものである。両手によって繊細に肉を割り開かれてから、竿と同じく剥き出しになった穴に荒い鼻息が浴びせられた。
そのまま始まっていく舌先による愛撫は排泄器官である事さえも忘れてしまうかの様に入念で、そして微細な刺激を加え続けるものだった。
元々獣人の舌先の表面には小刻みな凹凸を備えているのだと身体に覚え込まされた頃に、尖らせた舌先が孔の中まで入り込んでにちゃにちゃと唾液を塗す。
汚らしさに嫌悪をするにしても遠慮が無い具合と合わせ、いっぱいに伸ばされた舌先が何かを捉えた途端に肉棒が大きく脈打ったのが酷く伝わる。それ程の快感であるのだと。

「やっぱり身体の具合にしても本当に堪らないねえ……ほら、もう指二本入っちゃう」「っふぁぁぁっっ……!?」
「……汗の匂いだって素敵」「チンポの味だって良い」
「「「だから君は良いんだよ……あ、性格の方だって」」」

太い指先を曲げられ、押し上げられた前立腺によって精液を何度吐き出そうとも強制に勃起させられ、強引に吸い上げられる事で薄まった精液だろうと搾り取られていく。
声を放とうとも口元から唇まで入念に塞がれる深い口付けによって埋められてしまい、拘束から逃れるのは体格が許してくれない。

「んぐぅぅぅっ!む、っふ、うっぁぁぁぁ……!?」

三本の指が中の肉を掻き混ぜられるまで、煮え滾る様な愛撫は続いて行った。

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あきゅろす。
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