[携帯モード] [URL送信]

短篇
さもさ-5
自分よりも大柄なのにふさわしく大きくて肉棘まで備わっているのだ、受け入れて辛く無い筈が無い。
以前に抱かれた時の様に意識を飛ばしかけながら痙攣する程の快感に落ちてしまわない様にと頭の中でそっと決意を結び、

「ぎゃひ、ひっっぅつぅぅっ!?そ、しょこ、おぉ、っ、おぉぉぉっ!?」
「にゃはぁっ……そんな風に啼いてっ、気持ち良くてっ……ああもう、本当に、堪らないぃっ……!」

十分も経った頃にはそんな決意も全て消し飛んでいくままに、猫人に貪られるだけの存在となってしまっている訳で。強靭な肉が返しとなって、引き抜く度に腸襞を引っ掻き跳ねる様な刺激をびしびしと与えてくれるのである。
息遣いは荒く、快感に振り乱した髪が振り乱されて、いつの間にか一束が猫人の口元に食まれながら、振り回す首の動きによって髪が猫人の頭を絡め取っていく。一杯に呼吸を吸い込む。腰使いがまだ叩き付けられて、一度ずつ放たれた肉棒が距離を狭めたまま激しく揺れていく。
上体を起き上がらせたまま身体を抱き着かせる対面座位、或いは駅弁とも呼ばれる体位のまま、体躯に相応しい筋力を活かした腰使いで人間の身体を下から上へと貫いて、腸壁を引っ繰り返す様な肉付きが続く。

「ああぁぁっ、ひ、く、くぅっ、ぁ……!」

このままではどれだけ抱き着いても尻尾を掴む事が出来ないのがもどかしくて、存在感を示していく肉棒はどろどろと尿道の中に残っていた精液を吐き出しながら先走りを熱を感じる程に散らしてしまっている。
再び根元へと貫かれて毛皮に包まれた身体と玉袋が陰部に叩き付けられる独特の弾力を感じ取った途端に、何度目かも分からない絶頂を人間は味わって、跳ねた肉棒から精液が猫人の腹周りをどろどろと汚していく。
猫人の顔を通り越して頭は汗に塗れた髪によってくるまれていて、奥底で輝いている両目ばかりがぎらぎらとした異様な輝きを帯びる程に最大限度の興奮を宿しているものだった。

爪を立ててしまいそうになる。首筋に突き立てる筈の牙は髪束に突き刺さっているので相手への痛みはそこまで感じないだろう。
そして腰の動きは止まらないままに、時々に尻尾を背面で逆立たせながら止まって、引き抜いた時には腸液と混ざり合った精液がごぼごぼと音を立てて結合部から吐き出されていく。

「ふっぅ、にゃ……っぐ……ああっ、何度出しても、止まらないいぃっ……!」

こうして人間の尻孔の中に精液を吐き出して果たして何度目であるのかさえもどうでも良くなってしまう程の陶酔、倒錯、熱気を孕んで残さず人間の全てを食べ尽くしてしまいたくなる様な欲望。
どれだけ吐き出してもその倍以上の精液が縮み上がっては血管を張り巡らされて活性化していく睾丸の中から精製されてしまっている様な気さえもしていて、腰の動きもまるで衰える気配は無いのだ。
人間にそれだけの負担が掛かる、擦れ合った毛並みが猫人本来の体温と合わせて汗ばむくらいに熱くなる、髪によって絡め取られて密着したまま離れる事さえも出来なくなっている。
同じ程の快感が止まらないままであって、不規則に固まった精液が引っ掻き出される度に溢れて、一部が腰使いに合わせて腸内の奥深くへと送り出されていくのである。熱を孕んだまま、また一発分の精液が放たれた。

「っうぁぁぁぁっ」

毎度の事ながらどうしてここまで気持ち良くなれるのかと疑問が溢れるが、それ以上の快感に押し潰されて止まらなくなっていく。
肉棒から吐き出されているのが精液なのか潮なのか、または尿なのかも分からないくらいに猫人の腹周りを何かの汁で放ち続けて、身震いする身体を髪と両腕ががっちりと掴んでいる。
ふと腰の動きが止まる度に腸内に向かって精液が注がれていく。完全に引き抜かれずとも根元まで挿入した時や、引き抜かれる寸前の肉棘が腸肉に噛み付いた時に一段と脈打って放たれたりもした。
そんな欲望を受け止め続ける内に汗ばんだ香りばかりに獣臭い精液が真下から蒸されている様な気さえもして、自分の髪の節々にも精液がこびり付いて行く。

満たされている実感を感じながら、今日もまた人間の意識は堕ちて行く。

[*前へ][次へ#]

5/7ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!