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短篇
さもさ-4
子供の頃から尻尾の様なふさふさして細長い物が好きだった様な気がする。実際の所はどうなっていたのかは何も分からないが、気が付けば興奮する性格になってしまっていた訳だ。
指先以上に繊細でありながら尻尾の感触と逆立った毛並みの感触がちりちりと撫で上げるのを感じて、そのもどかしさと温かさの通った尻尾によって擦り上げられている刺激と背徳が合わさって押し寄せて来る。
身体を動かす程に髪に付着した精液がべたべたとそこら中に触れるのを感じながらも止まらないもので、早速先走りが漏れ出た竿に血流が通い出す。腰が自然とがくがくと震えて粘液が止まらなくなっていき、尻尾に粘液が何度も絡み付いている。

「うぁぁぁっ、すご…すっげい、なぁっ……」「んっ……こっちもそんなに力入れてないのにっ……」

蜥蜴人や竜人と言った太い尻尾の持ち主でもないのに。戸惑いながらも興奮しては腰を小刻みに前後させている程に決まっている人間を前に、猫人は既に片手で持ち上げた分の人間の髪を鼻先に押し当てている。
自分が放った分の精液の匂いがほんのりと混ざっているのが自分のものになってしまったかの様な気分を覚えて、大量の先走りが止まらなくなって、尻尾の毛並みに何本も糸を引いていた。

「……んふぅっ……こっちだって、中々凄い、っ……」
「おっ……ぐ……!」

精液を放ったばかりでありながら猫人の竿も同じ様に立派に反り立っているのは、人間の毛先の匂いではなく、覆い被さる様にすれば頭の匂いを直接嗅ぎ取る事が出来るから。
興奮と会わせて体温が上がり、体温が上がればその分身体が汗を滲ませる。ちょうど旋毛がある当たりの生え際に鼻を密着させながら、手に持った毛先の匂いも嗅ぎ取れるという何とも言えない贅沢さ。
尻尾の動きがしなやかにうねり、腰の位置がずれたのと合わせて先走りの粘液を含んだ重たい尻尾は雁首から亀頭を重点的に嬲る様に蠢いた。身体が覆い被されば、猫人のに肉棒もそれだけ顔に近くなる。
雄の匂いに合わせて、顔に向かって焦点を定めているかの様に鎌首をもたげた蛇めいた熱気と気配とが確かに感じられるのだ。髪の匂いでそれだけになるなんて、と尻尾の匂いに心臓が全力で動いている身で一人思うのだ。

何度味わおうともつくづく難儀であるなと思った頃には、先走りに白色の濁りが混じりつつあった。

「ぐ、ぉぉおっぅっ!」「あっ……ふぅぅ……」

腰が跳ねながら、以前の様に猫人の尻尾を無理矢理に掴んで強引に達せたりはしない。流石に力が強過ぎて、掌に無視できない量の抜け毛がへばりついてあんなに悲しい顔をするのはもう沢山。
しなやかな刺激によって快感は突発的なものではなく、一度放たれ始めてからは腰の動きに合わせて緩やかに精液が垂れ落ちて、触れた尻尾の毛並みと人間の股間をどろどろと流れ込んでいく。精液の匂いはそれほどではなく、人間の匂いだって猫人とは比べ物にする間すらない。
それくらいの差がある中で、尻尾の付け根辺りに誘導した猫人によって、毛並みから尻肉の谷間を使った圧迫が緩く与えられ、尿道に残った精液がぶびゅる、と吐き出された。

難儀な性癖をしている割にお互いの匂いで興奮出来る程度には深い関係で、肉体的な関係としてはもっと深くに行き付いてしまっている現状。
お互いの肉棒は反り立ったままで猫人は腰の動き次第で人間を受け入れるだけの位置にあった。人間側は自分がこぼした精液が汗と混じり、竿から玉袋を通り抜けて内腿に使えそうな粘液が垂れ落ちていた。

「今日は、どっちが良い?」「……どっちでも、かも」
「そういうのが一番困っちゃうんだけどね……でも、そんなに言うんだったら今日は貰っちゃおうか……」

本当に機嫌が良い日は人間に向かって尻尾の付け根を差し出してくれるくらいの度量を持ち合わせていた猫人だったが、今回は至って普通に興奮している。
汗と毛皮と精液に塗れたままの身体をスライドさせて、慣れた調子で太腿を掴み上げて両足を開く。期待をしていた様に既に準備を済ませた尻孔が疼くのを見て、また背面で尻尾が揺れた。

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あきゅろす。
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