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短篇
サクサク-5
基本的に清掃員らしい服装というよりは、動きやすい半ズボンにシャツ程度。このプール施設でも売っている水着を履いている者も居るけれど。
もこもこでもっふもふな普段目にしている犬人と比べる必要もないくらいに目の前で露わになっている、改めてこの用具置き場で身体まで交わす事になっていた獣人達はまるで勝手が違っている。
一番なのは毛足の短さ。おもむろに指を突っ込もうものならばあっさりと埋まり込んでしまう様な親友のそれとは異なり、指の腹で毛並みが擦れる感触程度に長さの差が存在している。
見覚えがあるのと実際に触れてみるのとは大きな違いがあり、しなやかな毛並みの感触が指先で撫でてみればするすると滑る様で、それ以上に感じるのは分厚く拍動まで感じる筋肉だった。

犬人も毛並みに隠れているだけで実際はこうなのかもしれないと一瞬だけ思いもしたが、根本的に異なっているのが分かる。押し返して来る弾力を感じなければ骨と遜色ない様な。
人間である自分自身の身体等、容易くへし折れる事が可能でありそうな。

「は、はっ……あ、ぐ、っく、ぅぅぅぅっ……!」
「そんな風に最初から……ハイペースなんだなぁ……ゴムが足りなくなるんなら、そっちの口で飲んで貰うからな……前の時みたいに……」
「だ、だって、ぇっ……そ、れぇっ、や、ふぁあぁあぁっ……!!!」

そんな毛並みを生やした両手の指先が、人間の身体を擦り上げているのだ。ちくちくとしたブラシで磨き上げられているかの様な感触が、脇腹、脇の下、太腿から尻回り。
獣人からしてみればどこもかしこも柔らかい部位を丁寧に擦り上げているだけで、これ程に敏感な反応を見せてくれているのだから何とも奇妙な気分、それ以上に悪戯がしたくなるもの、らしい。
馬人と牛人とも短い毛並みを持ち合わせているのは変わらないとして、当然の事ながら毛皮を持たない人間がこの中で一番毛深くない。
サクサクとした感触をそれぞれ持っている獣人達からしてみれば、人間のすべすべとした肌は随分と珍しく、何ともそそる手触りと見なされているらしい。

といった調子を重ねた結果、今の様に卑猥な事を重ねながら身体を擦り回される日々が続く内に、尻孔と肉棒ばかりではなくその柔肌までもが微細に開発されて止まらなくなっているのだった。
例えば乳首にしても健康的な肌に際立つからと抓られながら犯され続けた結果、ぷっくりと膨らんでシャツ越しにも形が浮かび上がる、擦れるだけで声を上げてしまいそうになる程度には敏感になっていて。
現に精気と尻穴には直接触れずに、太腿周りをぐりぐりと牛人が指先で擦り上げていく間に、さらさらとした先走りが多めの精液を噴き出して被せられたコンドームの中を満たしていく。本質的には潮の方が近いだろうか。

「ったく、前まで使ってた奴よりも敏感になってるだなんてなぁ……時間はたっぷりあるんだ、何だったら朝まで楽しんでやろうか?」
「っっっそ、それ……それまで、ずっとは……無理、ぃ……」
「後に二人残ってるからなぁ……日が登るまでやっちまったら、今度は日が暮れるまでヤりたくなっちゃうかもしれないし……」

本気でやられてしまいそうな恐怖心と、そこまで残酷な言葉を投げ掛けられてもどこかで興奮しているのが人間である。断続的な絶頂を味わう竿は未だに濁った汁を避妊具の中へと溜め込む。
一旦刺激が止まっている分、自然と震える腰とひくついている尻孔のうねりまで背後に控えている馬人にはばっちりと見て取れる。どれだけの興奮を抱いているのかを。どれだけ馬人達の興奮を煽る動きであるとも。

「全くだな……そんじゃ、本日一発目は俺が貰うって事で……」

ぴとり、と押し当てられる感触は人間離れした、亀頭が存在しない馬人のまさしく剛直。異様な熱気とくぼんだ先端をぐにぐにと推し当てられている内に、尻孔と密着する感覚に早速尻が逃げようとする。
のを両手が腰をがっちりと掴んで完全に逃げられなくさせた状態。腰から尻の谷間に擦り付ければ、胃袋まで貫かれてしまいそうな存在感が溢れ、そのまま一気に腰が引かれて、一息に貫いた。

「んぐ、ぁ、ごぉぉぉっ……!?」「くうぅぅっ……アイツよかあんなに小さいのに、ちゃあんと全部根元までぶち込まれてくれるんだよなぁっ……!」
「だなぁ……ほら、口もちゃんと埋めてやるからよぉ……ゲロ吐いちまったらごめんな、前みたいに……」

声にならない衝撃、息が詰まる感覚と、前立腺を押し潰される感触にまたしても精液とは違ったサラサラした液体が肉棒から垂れて止まらなくなる。
ぼこりと腹筋が割れてもいない腹部に馬並みの肉棒の先端が押し入っている様子が鮮明に見て取れて、そんな姿を見ながら強引に牛人が自身の股間へと頭を寄せさせ。
見た目の重厚さの割には、牛らしく細長い蔦の様な、それでも本来の体格からか太さ自体は人間以上な肉棒と、垂れさがった巨大な睾丸。
口の中へと先端が入り込めば、そのままずるずると押し入って喉を深く侵して来る。いつもの息苦しさ、いつもの雄臭さ。
本格的な交尾が用具置き場の中で始まり、本日も啼かされるのは人間本人になっていた。

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