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短篇
球10玉玉
「ほら、まだまだ、だよっ」
「ぎぃっひ、いぃいんっ……!?」

猛烈な激しさの一瞬、甘ったるい感触が、未だに閉じ切っていない尻孔に触れるより鮮明な衝撃に掻き消されていく。
たぷん、とその頬肉に押し付けられて、竜人の竿と人間の顔の間に乗せられたのは口が縛られた使用済みの避妊具。
分厚いながらも透明な色合いのそれは先程用いられた竜人以上にねっとりと黄色が強く、渦を巻いている様な精液が溜まっている。

「これからは、自分たちのわがままを聞いてくれる、かなっ」

未だに軽快な言葉を放ちながら腰を動かした途端、避妊具が完全に外された生の竿が人間の身体を深くまで貫き、一気に引き抜かれる。
それだけでもやはり何と言っているのかも分からない声色を垂れ流しながら、人間は殆ど透明な精液を竿から噴出させる。
分厚いゴム越しには決して味わえなかった、細かな突起が襞を抉り返し。
そして生々しい僅かずつの脈動さえも奥に向かって掘り進む様な動きをしている様に感じ取れてしまうのだ。

何よりも深々と挿入したまま腰を揺らし、尻肉と蜥蜴人の間で転がされている玉袋は未だに丸々と張っている。
まだ精力から何まで尽きていないと分かる。そしてこれからは、避妊具も何も使わない、純粋な交わりが。
特注の避妊具であるからには人間用といった代物と比べて遥かに高く、人間が用意出来たのは四枚が精一杯だった。
そんな悩みさえも今には何も、どうせ無意味であるように、と竜人の竿も猛っているのが見えた。

「ふあ、ぁ…や…ひゃ…あ、あぁぁぁ……っ!!」
「……っ」

言葉が明確ではなく、呂律さえも今は回っていないが、一層乱れ狂っている様子は興奮を煽るには十分過ぎる。
蜥蜴人の精液が渦を巻いて腸肉を蝕み、完全に溢れない間に竜人の逸物が入れ違いで押し入り、歓喜の声かも分からない声が漏れ出る。
圧倒的な割合の差こそあれども混ざり合った三人の精液にどろどろに床は汚れ、マットレスは沈み、人間の身体は彩られた。

数時間程に時間が掛かる間に延々と犯され、腹が膨れたまま軽く身体を撫でられ、時には玉袋に挟み込まれる形で竿を扱かれる。
人間の予想の数倍程の量、予想の数倍かそこらでは満たない絶頂の回数、予想よりも遥かに強い性欲と興奮を。
何も思いもしなかった犯し抜かれる快楽を沈みながら、そっと自分の身体を抱く精液に塗れ光沢を帯びた肉体を意識が途切れるその時まで感じていた。

最後に残った手触りは、やっと萎え掛かった玉袋の柔らかな感触と、ずりゅりゅ、と音を立てて引き抜かれた途端に、
混ざり合った精液が音を立てて襞肉ごと絡まり、見事に開ききった尻孔から噴き出す感覚だったという。

その後、意識を失った人間を他所に、竜人と蜥蜴人とは掃除と徹底的な消臭と消毒を行うしかなかったのは言うまでもない。

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