七、
「君は、和泉ちゃんは守られてればいいんだよッ!!」
「僕がそんなに弱く見えるの?……君、最低だねっ」
本当はそんな事を言いたかったわけじゃない
でも、君に。好きな子に
「守られるなんて、格好悪いじゃないか………」
ごめんっと頭を下げ走る君
だけど、何かを思い出したように足を止め
「怪我、ないよね……?」
「有るわけないっ…!!」
ドタドタと階段を下りる音
ふわっと部屋に入ってくる、温い風
その風が鬱陶しくて、抜き身の刀を振り回す
そんなに……
そんなに、僕が弱くみえたの?
ねぇ、和泉?
……答えてよ
[前][次]
無料HPエムペ!