三、
そして、初夏のある日だった
その日は討ち入りの日
四国屋か、池田屋に長州の浪士たちが集まるという情報
副長には滅多に逆らわない和泉ちゃんが
『オレも討ち入りに参加させて下さい!!』
『女だからってなめないで下さいッ!!』
『差別すんじゃねぇよッ!!』
必死に土方さんに願う姿に
「何かあるの?」
そう問おうと、思ったら
『Shitッ!!昔とは、違うッ!!』
ぎゅっと握った拳を、怒りを柱にぶつけ何処かへと足早に去っていってしまう
……昔とは、違う?
しかも今の足音を立てない歩き方……
「君は、何者なの?和泉ちゃん…」
君の心の中がどんな思いになっているのかを知りたい。そう思った……
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