二、
「和泉ちゃん!」
「ぐぇっ!?」
気に入ったものは、手に入れる
そう絶対に……なにが何でも、と思ったけど
「ぐるじいがら゛総司」
「あ、ごめんごめん」
僕がどんなに抱きついても苦しがるか、ハイハイ。と流されてしまう始末
鈍くて気付いていないのか、それとも興味がないのか……
どっちにしても、僕の心は痛い
「おい、和泉」
「ん?なんですか土方さん?」
しかも、土方さんの命令には滅多に逆らわない
小姓として居させてもらっているのだから当たり前だと、思うしかないけど
……けど、たまにみる君の笑顔
土方さんに向って、僕や千鶴ちゃん一君、近藤さんにさえ見せた事のない笑顔
愛しい人へ向けた
そんな顔、僕以外にみせないで欲しかった
[前][次]
無料HPエムペ!