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九、


「ひ、姫ぇぇぇぇぇぇえぇっ!!!!!」

「ギャァァァァァァァァァッ!!!!!」


真選組に着いた途端、聞き覚えのある声と共に突っ込んでくる男

そんな男を銀さんトッシー総悟が蹴り飛ば、
そうとするが華麗に避け、スタッと着地をする、のだが


「―――歯ァ喰いしばれェェェェ!!!」


白い腕が物凄い勢いで振り上げられる

そして、ドゴッンと痛々しい音と共に着地した男が宙を舞い、べシャッと地面に落ち……


「―――っあぁ、久しぶりの快感っ」

「Shut up!!気持ち悪いわ!!」


アホ清太!と名前を呼べば、はい!と元気のいい返事が返ってきて
その場にいた皆が顔を引き攣らせる


「清太、お前和泉と知り合いだったのか?」

「知り合いも何も、昔の上司ですよ!
俺、てっきり死んでしまったのかと思ってたんですよ……!」


姫!!と呼ばれ、ハァ。と溜息をつく


「姫じゃないって言ってんでしょ。
つか、何?清太も来ちゃったんだ」

「あーやっぱりあっちの人間か?この変態野郎も」

「変態上等!!」

「黙れ変態清太」


まぁそんなとこー。と苦笑しながら言えば銀さんも苦笑する

トッシー達もすぐ理解した様子でハァと溜息を吐く


「にしても何で清太は真選組にいるん?
あんた嫌だって言ってなかったけ?」

「えぇ、嫌です。ついでに土方って奴が嫌いです」


その内斬ります。と断言した清太の肩に総悟が手を置く


「やっぱりアンタとは気が合いまさァ
よし、土方を一緒に斬りやしょう」

「てめぇらなっ!!」

「意気投合すんのはいいけどよー
そこまで嫌なのになんでいんだよ?」

「姫の役に立ちたいので!」


土方は姫を奪ったので嫌いです。と笑顔で言う清太のオーラは黒だ
いや、腹の中は真っ黒だ。


「……土方が姫を奪った?」


そりゃどういう意味だ?と銀さんが聞き返してきたので「あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!」と声を上げ、清太の口を塞ぐ


(っ清太、お願いだからあの人の事は黙ってて)
(……言ってなかったんですか)
(色々あんのー、わかった?)
(I See.)




.


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