[携帯モード] [URL送信]
七、


「「今日ジャンプの発売日じゃねぇかッ!!」」

「同時に同じ事を言うなよ!」

「今日は土曜日アルヨ?」

「ジャンプはたまーに土曜日発売なんだよねー
しゃぁねぇ、買ってきますー」


「行ってらー」「私も行くアル!」「ついでに洗剤買ってきて下さーい」と三人に同時に言われ苦笑する

この世界に来て早一週間

戻れそうな気配はまったく無く、平和な毎日を送っている



あたしだけ、こんな平和に過ごしていていいのか…?



あたしは、何故コッチに来てしまったんだろうか……



「和泉ー酢昆布もいいアルかー?」

「んじゃあたしは飴でも、いや、ここは季節限定チョコにすべきか……!?」


結局どっちも買い、あとで新八に怒られるなーと神楽ちゃんと笑い合いながら帰路に着いた、

時だった


「ゲッ、チャイナ」

「ゲッ!サドヤロー!」

「お前等なァ……」


ところでお前は誰だ?
そういいながらチラリとあたしを見る、タバコを咥え、煙を吐く……


「マヨラ31ー今の着信音はハートキャッチ?」

「何がハートキャッチだ!!
今の着信はセーラームーンだ!」

「どっちにしてもオタクですぜィ」

「つか古ッ」


ケラケラと笑えば顔を真っ赤にする

面白い。と思ったのは置いといて


「あたしは桜木和泉でーす
好きな物は糖分ねー」

「どっかの野郎に口調が似てやがる」

「和泉は万事屋の新しい従業員ネ!」


和泉に変な事をしたらタダじゃ済まないアルヨ?と二人を睨む神楽ちゃんが頼もしいが
自分の身くらい護れます、とは黙っておこう。


「へーんじゃアンタをドMに調教して上げやしょうかねー」

「あたしノーマルだから結構でーす」

「そういや、お前なんで木刀なんか腰に下げてんだ?」


女の癖に。とトッシーに言われはぁ。と溜息をつく


「女をなめんじゃねぇ」


ギロリと睨みつけ、万事屋の方へと足を進める

廃刀令が出ているからあの人の刀は持ち歩けない。
だからと、銀さんが予備の木刀をくれた
カレー臭くなかったし、刀を差していないと違和感があったから
その好意がありがたかった

……分かる人にしか分からない。

トッシーも分かると思うんだけどな


「あーあ、土方さんのせいですぜィ」

「黙れ、にしても和泉って女……どっかの武家の生まれか?」

「何でですかィ?」

「歩き方みたろ、滑るようにあるくなんざ……クソ真面目に剣術をやってた証拠だ」

「そんなもんですかねェー
それよりも俺はあの女気に入りやしたよ」


強気の女を調教する、いい暇つぶしが見つかりやした。

ニヤリと笑う総悟に寒気を感じるのは何時もの事だ



.

[*前][次#]

7/20ページ


あきゅろす。
無料HPエムペ!