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十三、


キィィィィィンという金属がぶつかった時に出る独特の音


「へー俺の一撃を止めるなんて、流石だね」


櫻色の髪を揺らし笑う男と、紅色の目を細め怪訝そうに顔を顰める、


「……神威か、ハゲには興味ねぇなー」


ハッ!と声を上げ神威を押し退ける和泉

その声で思考が現実へと戻り、俺は和泉の元へと足を走らせる


「…っ大丈夫か?」

「Of course.ってか後着けてたんかいな!?」

「その話は後だ、今は」

「コイツを斬る!」


ハァァァ!!とトッシーと総悟が神威に斬りかかる、が


「幕府の犬に用はないよ」


パァン!と神楽と同じ傘を振り、二人を飛ばす


「俺は和泉に用があるんだから」

「…こいつと知り合い?」

「ありえんわ。ハゲの知り合いはいない!
あ、やっぱいるわ、友達のお父さんハゲてたよ」

「ハゲハゲ煩いなー
俺何処もハゲて無いんだけど」

「将来ハゲるだろ、血筋的に」

「無いから。あと阿伏兎笑いすぎ、殺しちゃうぞ?」


……それは勘弁だわ。と阿伏兎さんが笑いを止め、微妙な空気が流れる


「…ハァ。まぁいいや、今日はアンタを探してただけだし」


銀髪のお侍さんのところならすぐ行けるしね。と俺達に背を向ける


「あ、そうそう。元の世界への戻り方
俺知ってるから、頭が良い君ならどういう意味か、分かるよね?」


じゃーまたね!と傘をクルクル回し
去っていく神威





「お侍さん、その子に手出しちゃ駄目だよ
……―――俺のなんだから、ね」





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あきゅろす。
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