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清城学園
18
会長と同室の生活が始まった訳だが、相変わらず俺は会長と一緒のベッドで寝ている。
初日みたいに抱き枕の如く抱き込まれる事は無くなったが、寝る前に何故か髪を鋤かれ撫でられる日々。

凄い恥ずかしい…。

因みに、会長が怪我をした日に言った言葉の追求はしなかった。
聞ける雰囲気じゃないし、聞いて気まずくなるのも嫌だしな。一応同室だし。
そして一番の問題である如月はと言うと、部屋が変わった日から毎日の様に俺を風紀室呼ぶ。
そして聞いてくるのだ、「会長に何もされてねえだろうな」と。
毎日毎日だ!
何で一々報告しなきゃいけないんだよ。
ついでに言うと今日も当たり前の如く呼び出されている…。



ハイ、今風紀室前に居ますよ。

…中から叫び声聞こえてますけど?

意を決して扉を開こうとドアノブに手を伸ばしたら、手が届く前に扉が開いた。

「ぎゃああぁぁぁーーー!!!!殺される…っ!!!」
「ひぃ…っ!!」
「た、助け……」

飛び出して来たのは風紀委員ではなく、カラフルな髪色の不良トリオ。
なんかボロボロだけどな…。
何か良からぬ事をして連行されたんだろう。
中を覗くと、竹刀を片手に暴れている如月と目が合った。

なんか瞳孔開いてますけど…?

コワッ!
マジコワッ!!

余りの恐ろしさに後退りしたら、ヒュンッという風を切る音と共に竹刀が降り下ろされる。
俺の髪を霞めたのか、竹刀なのに前髪が散った…。

「…は?」

余りのショックに脳がついていかない。
俺の前髪が…。
床には竹刀によって切れた少量の髪が落ちている。

「ひいいぃぃぃーーー…」

いや、叫びたいの俺だから!
このカラフル不良トリオ!!!

俺の直ぐ側には、余りの恐怖に腰の抜けたカラフル不良トリオが床にへたりこんでいる。
しかも、目の前の如月は相変わらず開ききった瞳孔をギラつかせながらこちらに歩み寄って来る。
不良トリオはガタガタ震えている。これ失神すんじゃね?
と思ってたら、如月が竹刀を不良トリオに向け降り下ろし、目と鼻の先数センチの所で止めると同時にやはり意識を飛ばしていた。

「龍哉、テメエは中に入ってろ」

そう言われ、風紀室に入った直後バキッ、ドゴッと扉の外から聞こえてきたかと思ったら次の瞬間シーンと静まり返った。
そしてガチャッと扉が開き、入ってきたのは、他の誰でもない如月である。
後ろ手に風紀室の鍵を掛けると、竹刀投げ捨てこちらに歩み寄って来る。
そして俺の座っているソファーに近付き、あろうことか俺を押し倒し、ソファーに乗り上げてきた。
喧嘩で勝った試しがない如月に力で敵う筈もなく、されるがままになってしまう。
瞳孔開ききってるし、ギラついてるしで、かなりヤバい状況である。しかも、この部屋には俺と如月しか居らず、鍵は掛けられた状態。
言わばピンチってやつだ。
そんな事を考えている間にも如月の手は止まる事を知らず、俺のシャツのボタンを全て外し終え、素肌に直接手を滑らせる。

マジでヤバい…!!

抵抗する様に腕を突っぱねてみるも全然効果はなく、反対に力の差を見せ付けられる羽目になった。
しかも、抵抗したのが気に入らなかったのか、チッと舌打ちしたかと思うと知らず知らず外されていた俺のネクタイで両手首を縛られた。

ってまたネクタイで縛られるとか、俺どんだけ学習能力ないんだよ…。


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あきゅろす。
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