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清城学園
11
放課後になって風紀室に行くかと腰を上げると、義也が何処に行くんだ!と言って絡んできた。
どうやら会長たちは生徒会の仕事で来ていないらしい。
風紀室に行く…なんて言ったら絶対着いてくると思い言えずにいたら、隠し事はしたらダメなんだぞ!だの、親衛隊と会うんだろう!だとか叫びだした。
それに困っていると、犬飼と水月がやって来て助け船を出してくれた。

「城木君は先生から呼ばれてるんだよ、ほら昨日サボっちゃったからねー」
「なんだ!そうならそう言えよなっ!」

納得したのか、犬飼と水月に先に帰ってようぜ!と言って教室から出ていった。
自然と溜め息がこぼれる。

最近義也をウザく感じている自分がいる。
あんなに最初は気に入っていたのに…と、そこで考えるのを辞めた。
早く風紀室に行かないと、如月の機嫌が悪くなって貰っても困る。

そして俺は風紀室への道を急いだ。


風紀室に着いてドアをノックすると、「入れ」と偉そうな声が帰ってきて扉を開く。
中に入れば、中央のソファーに偉そうに座っているこの部屋の主が居た。
何故か他のメンバーは居ない。

あー…嫌な予感しかしねぇよ…。

俺を無言のまま、ただじっと見詰めてくる。
見詰めてくる…と言うより、睨んでくる、の方が正しいかも知れない。
この場に居たたまれなくなる。
「龍哉、聞きたい事は分かってるよなァ?」
スッと立ち上がり、俺の方へと歩いてくる如月に一定の距離を保とうと後退するが、それは後ろにあった壁により叶わなかった。
「何で逃げるんだ?あ"?疚しいことでもあんのか?」
「あー…いや何も…」

ダンッ

俺の顔スレスレの壁目掛けて如月の拳が叩き込まれる。

「何も…?ちげーだろ」

壁と如月によって挟まれ逃げ場を無くす。

「俺がアイツを嫌いだと知ってるよな?それとも何だ?知っててわざとやってんのか…?だとしたら、何されても文句言うなよ?」

如月が片手で俺のネクタイを抜き去ると、至近距離で睨まれて固まっている俺の両手首を頭上で一纏めにし、そのネクタイで縛ってきた。
俺の足の間に体を滑り込ませてくる所でやっと我にかえったが時既に遅く、俺は如月に深く口付けられていた。


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