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たまには素直になりますよ(ゼロ→しい)




(……アレ。何だろな、コレ…)



ウトウトと居眠りをしているしいなを発見した。疲れが溜まっていたのだろう、近付いても起きない彼女に自然に頬が緩んだ。


寝ているしいなを発見した時。
そしてそっと手を伸ばして髪に触れた時、胸に込み上げた何か。普段、たくさんの女の子に囲まれているゼロス。それなりに場数も踏んでいるつもりだ。だが、今の状況に彼は戸惑っていた。どんなに綺麗な異性と遊んでいても、こんな気持ちが込み上げたことはなかったから。




「…チクショー…」




ゼロスは、頬の熱が上がるのを感じながらぶすっとした顔をする。それはそれは、とても悔しげに。



「‥お前が寝てたらつまんねェでしょーよ」




そっと、頭を撫でた。
疲れているのは分かっている。
出来る限り寝かせておいてやりたい。そう、このまま無防備な寝顔を見ているのも悪くはないのである。決して。



だが、



(早く起きれば良いのに)
(起きて最初に映すのが、俺だったら良いのに)



今、どうしても。
綺麗な黒い瞳を見つめたくて仕方ない。




愛しい、なあ。
(悔しいけど、好きだ)




今だったらきっと、素直に。
意地を張らずに飾らない言葉で言える。


もしコイツが起きたら、そう。
おはようの代わりに、抱き締めて、好きだって言ってみようか。





(ぜ、ゼロス!?何人の寝顔間近で見てんだい!今までずっと見てたのかい!?)
(…んー…)
(わ、ばっ、いきなり何して…!殴るよ!)
(しーな。好きだ)
(…っ!!?)
(ムチャクチャ好き。信じねー…だろうけど…な)
(……変な奴だね。寝呆けてるのかい?)
(…そーなんじゃね?)
(………顔が赤いんだよ、ばか)



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気持ちゼロ→(←)しい。幸せが溢れて来るような、そんな文が書けたら良いのに。

ゼロスを幸せにし隊←


あきゅろす。
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