お前に言われたくない(アスパス)
「アスベルってさあ、変わってるよねえ」
「へっ?」
いきなり話し掛けられたと思えば…アスベルはすっとんきょうな声を上げてしまった。何なんだろうか、唐突に。しかも『変わってる』だなんて。このパーティの中でも一番の変わり者であろうパスカルにそんなことを言われては…もう色々とお終いな気がする。
「変わってる、って…具体的にどんな風に?」
「んー、何だろうな。ちょっと頭固いって言うかさ」
「そ、そうか?ヒューバートよりは全然だと思うけど…」
「そだね。弟くんにも言えることかもだけど、色々難しく考え過ぎなのかもね」
もっと甘えちゃっても良いんだよ〜なんて普段通りの口調で言われる。それと同時に軽く叩かれた背中。全然痛くは無かったけれど反射的に「痛っ」なんて言葉が口から出て。そんな軽いやり取りに、気付かぬうちに重くなっていた気持ちが少しだけ軽くなった気がした。
「…ありがとう、パスカル」
「アスベルは肩に力入り過ぎ。もっと楽に楽しくいこうよ」
「ああ、そうだな。何事も力み過ぎれば上手くいかないしな」
「うーん…まだかったいなあ〜。よし、そんな子にはおねーさんがお仕置きっ」
そんな言葉と共に、一瞬だけ頬に何か温かいものが触れる。え、とパスカルの方を見れば、とても楽しそうにニコニコしていた。か、からかわれ…た?
「分かった?」
「……」
触れたものが唇だと気付いた時、顔が今までにないぐらい熱を持ってしまった。それに対してしてやったりな表情が実に気に入らない。不機嫌そうに顔を歪めたアスベルはせめてものお返しにと、パスカルをキツく抱き締めた。
「…じゃあさ、パスカル」
耳元で小さく囁く。
くすぐったいのかビクリと肩が跳ねた。でもそんなこと知ったことか。少しだけ優越感に浸りながら、続けるのは反撃の言葉。
甘えるってどうすればいい?
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アスパスへの3つの恋のお題:すきにして、いいよ。/裏通りに連れ込んで/甘えるってどうすればいい? http://shindanmaker.com/125562
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