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こいつらの目的はわかっている。

食堂に足を踏み入れた瞬間から俺に向けられている好奇の目。

昨日のノアとのやり取りを見ていたんだろう。

何の為に素顔を晒した後も俺がこうしてバンダナと眼鏡を身に付けていると思ってるんだ。

これは他の人間に不快な思いをさせないようにと言う俺なりの配慮だ。

そんなに俺を晒し者にして罵り嘲笑いたいのか。

「…ハッ、何勝手にウチの獲物に手出してんだ?てめぇらみてぇな単細胞にこいつらは勿体無ぇんだよ」

俺の苛立ちが怒りへと変わる一歩手前で1人の男が俺の前に現れた。

一言言葉を発するだけで相手の闘争心を瞬時に引き出す事の出来るいちいち感に触る言葉使いと態度。

相手を小馬鹿にしたような笑みを浮かべるその白髪の男に見覚えがあった。

「小百合てめぇ…、今の言葉を後悔させてやるよ」

「今日こそその生意気な面を涙で歪ませてやるぜ」

「ぁあ?年下相手に何マジになってんだ?こいつら」

小百合は怒りを露わにしているエデンの囚人達を見て不思議そうな顔をして誰かに言葉を投げかけるように後ろを振り返る。

そんな小百合の後ろから後を追うようにシン・アベルが姿を見せた。

「あっシン、おはよー」

シン・アベルの姿を確認して嬉しそうに微笑みながら挨拶をするハイジに一瞬シン・アベルは目を泳がせる。

「小百合、向こうでやってろ」

シン・アベルが小百合にそう声をかけると、小百合は文句を言いながらも大人しくシン・アベルの指示に従う。

小百合が俺達から離れて行く前に俺の方を見つめていたのが少し気になったが、俺に文句でも言いたかったんだろうと解釈し受け流す。

「悪かったなぁ遅れて。お前らのせいで寝不足なんだよこっちも」

謝罪と嫌みが混ざったその言葉通り、シン・アベルの目は赤く充血していた。

そう言えば詳しい経緯は知らないが、昨日の様子から察するにコイツは他エリアにも関わらず、ハイジの手助けをしていたように俺には思えた。

エドアンを嫌いネバーランドを目の敵にしているノアの箱船の囚人であるこいつが何故ハイジ達を助ける気になったのかは不明だがここは一応礼を言っておくべき何だろうな。

俺の予想が正しければ何らかの形でハイジが巻き込んだに違いない。

「昨日は迷惑をかけたみたいで悪かったな。感謝してる」

俺が目を見つめながらそう言うと、シン・アベルは頬をひきつらせ、目を見開いた。




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あきゅろす。
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