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「エドを挑発するのはアンタの勝手だけどよ、程々にしておけよな。
Gleam holeで一番マジで怒らせたらヤバい奴が分からねぇ程アンタは馬鹿じゃねぇだろ?
」
鶏さんが面倒はゴメンだと言わんばかりな顔でおじさんにそう言う。
「奴には感謝してるさ、アイツの存在がいかに重要かって事もなぁ。
だが、だからと言ってお前らガキ共にいつまでもコケにされて黙って居られる程俺は温厚な人間じゃないんでな。
それに俺はあぁ言う偽善者ぶった奴が気に食わないんだよ」
厳しい顔のままそう言葉を吐くとおじさんは肌寒さに腕を擦っている俺の方を見て笑みを浮かべた。
「ハイジ」
急に声をかけられてちょっとビックリする。
「お前ならノアの箱船に顔パスで通してやる。気が向いたら遊びに来るといい」
その発言を聞いて俺の隣で呆然としていたゼロの目がこれでもかって言う位に大きく見開かれた。
「いいの?!行きたいっ行きたいっ!!兄ちゃんに聞いてみるっ!!」
ノアの箱船に描かれているのはどんな絵かな?
きっとスゲェーんだろうなぁー。
期待に胸を膨らませ顔を弛ませているとおじさんは何かを思い出したように口を開いた。
「そうだ、ラクハに期待を裏切るなって言っておけ。俺は奴が天使な方に煙草3箱賭けてんだ」
「何それ?」
よくわからなくて首を傾げていると鶏さんがこっちに戻って来た。
顔面に投げつけられた囚人服に取り合えず頭を通す。
「昨日のキーマンとの試合でラクハがあぁ見えて本当はお前みたいに可愛い子ちゃんなんじゃねぇのかってその噂で持ちきりなんだよ」
鶏さんはそう言ってモタモタしている俺のジャケットのジッパーを上に上げてくれる。
「ありがとー」
そうなんだ、昨日の試合で兄ちゃんのあの綺麗な髪を見ちゃったら気になるよね普通。
って言うか兄ちゃんは天使だけど可愛い子ちゃんって言うのはちょっと違うと思うな。
だって兄ちゃんは天使レベルの超絶な男前だから。
「因みに俺も煙草2箱賭けてるんだぜ?天使の方に」
鶏さんは服を着終えた俺の頭を撫でながら悪い顔をしてそう言う。
「兄ちゃんに変な事しないでよね」
上目遣いで俺がそう忠告すると何故か鶏さんは嬉しそうに大きく口端を上げた。
「なんだよハイジ、妬いてんのか〜?お前なら速攻で俺の女にしてやるぜ?」
うーん。ある意味幸せだよね、鶏さんって。
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