君の声
体
よく考えたらこの状況ってヤバいのではないだろうか……
銀髪のお兄さんは尚もぶつぶつ私に対して文句を言いながらもお風呂場に連れてきてくれた
外は一見普通の扉だと言うのに、中に入ると脱衣場だと言うのに凄く広かった
これは、中も相当広いのが予想される
教団のお風呂といい勝負ではないだろうか?
銀髪のお兄さんは私を下ろし、着替えの服をとって来てやると扉を出ていった
私一人になり、よくよく考えると冒頭の言葉が出てきたのだ
何に対してかと言うと、私は女の子だ
まだ、16歳になったばかりの
今は男の子で脱がされても銀髪の
お兄さんには男の子の裸にしか見えない
それでもお兄さんが居る前で服を脱ぐのは流石に抵抗がある
まぁ…ボスさんには見られただろうけど……
その時は寝てたし……うん、寝てたから
でも今はばっちり意識はある
だから、先程ので恥ずかしい思いは結構したけど、これはこれで恥ずかしい
銀髪のお兄さんは知らないから気にしないだろうけど、私は嫌だ
うーん、どうしよう
そんなこと伝えられないし、第一教団の技術って余り、外部に漏らしちゃいけないだろうしなぁ…
悪用され挙げ句に千年伯爵にバレでもしたら私達エクソシストが動きにくくなる
………どうしよう
――――バチッ……
?何の音…?
…………気のせい?今微かにバチって聞こえたような気がしたのにな…
−――ガチャンッ
『Σビクッ、!!』
考え込んで居ると扉が突然開いた
その音に思わず体が反応してしまった
「何、そこで突っ立ってやがる
早く服を脱ぎやがれ、風邪引いちまうだろぉ−がっ!」
入ってきたのは私の着替えの服を取りに言ってくれていた銀髪のお兄さんのようで、呆れたように私を見ながらそう言った
風邪引くって…意外に銀髪のお兄さんって優しいんだな
そんな事を思っているとお兄さんが近いて来る。近いたお兄さんは私の目の前でしゃがむと持ってきた着替えの服を近くにあった椅子に置き、私の服に手を掛けた
「お前脱げねぇのかよ……
それなら、早く言いやがれよな…」
――――っヤバい!!
お兄さんの優しさはありがたいです、けど、けど!脱がせようとしないでくださいっっ;!!
私は思わずお兄さんが捲ろうとする服の上に手を置きガードと言うか、阻止する
すると、当たり前にお兄さんは怪訝そうな顔をする。て言うか、怒りそう……
「……てめぇ、俺が脱がしてやるって言ってんだろ!!早くしねぇと風邪引いちまうだろ!!手をどけやがれっ!!」
すみませんっ!!
それは出来ないんですよぉっっ!!
どうしよう!??
――――バチィィィィィ!!
「!!?」
『!!?』
ボンッ!!!!
「な、何だ!??」
突然の頭の爆発
回りには煙が立ちこめる
状況が掴めない私は、呆然とその場に立ちすくめる。
「ちっ、くそ!!お前やっぱり敵だったのか!!」
え!?敵!?
ちが、違いますよ!!!私にもこの状況が理解できないって言うのに何いってるんですか!!
『…(っ、けほっ!煙が肺にっケホッ)』
煙が段々と薄くなっていく
先程ガチャッと音がしたのでどうやら、銀髪のお兄さんが窓を開けたのだろう
「てめぇ、直ぐに10代目の元へつれてってやる…………なっ!!?」
あ、やっと目の前の銀髪のお兄さんの姿が見える。……敵だって思ったからかな
手に何か危ない物がある……
あれ?でも、固まって動かない
……何で?
「…お前、その姿」
姿?そうやあ何だか肩に何かが、てっあれ?何時もの私の黒髪だ!あ、でも何時もより短いけど……え!?
私女の子に戻ってる!!!
ん?床に何か…真っ黒な…髪の毛?
あれって…私がしてたカツラか…
え?もしかして水被っちゃったから壊れたの?
コムイさん…そこは防水にしてなかったんですか………;
てことは、それに比例して目のコンタクトも取れてるな…
何処に落ちたんだろ…
どうりで、爆発の後全然目が痛くないはずだよね。コンタクト取れてるんだから……
「女の子…!?」
何て言うか最悪のタイミング?のような最高のタイミング?
複雑だ
(目の前には唖然と私を見下ろすお兄さん)
(男が女になった……)
(どうしよう……;)
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