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君の声
















ボスさんからお説教をされてから2日、私は大人しくベッドの中に居る日が続いている

正直、暇だ
此処のところ任務任務で休む暇を余り与えられなかったのでこんないきなり生活が一変すると何をするか分からなくなる
てゆうか私は動けないし…

あーー、動きたい。何かしたい!
例えば…

ティムと遊んだり?
…嫌、ティム居ないし…

神田と鍛練したり?
…嫌々だから、回りに仲間が居ないし…

じゃあ、一人で鍛練?
…そんな事したらまた、ボスさんから怖い顔を向けられる。あれは本当に恐怖だ

唄の練習?
…声出ないし、イノセンスもない

最終手段の寝る?
結局…それしかないよね…:
…はぁ…まぁ、いっか
他に何も出来ないしね。

掛け布団を深く自分に被せて寝る体制に入る。結構沢山寝たけどまだまだ、私の体は睡眠を要求していたようだ
まあ此処最近の疲れがたまっていたのかな?もしくは、この体のせい?
小さい子はよく寝るし…寝る子は育つって………ラビが…言ってし…

その時は子供扱いしないでって怒ったけど、今私完璧子供だしね

瞼は次第に重くなり、完全に閉じ後意識のみ。それも、次第に夢の中へと向かっていく−−−と、思っていたら


バアァンッッッッ

『!!?』

凄まじい音が静だったこの部屋に響いた
これには、完全に寝る体制だった季夜も驚き飛び起きたが、そのままベッドの反対側へと落ちた

『   !!』ガバッ……ゴテンッ

〜〜〜〜〜〜っうぅ、痛い!!!

油断していたのもあり、思い切り腕を地面と衝突させた。
てて、誰ですか!?こんな乱暴な扉の開きかたをしたのは…
ボスさんやお医者さんでは、ないよね
ボスさんは怖いけど優しい人だし、お医者さんがこんなことするわけないもん


「おい、何処に居るガキっ!!出てきやがれっ!!」

ビクっ……

突然の叫び声。それに季夜は体を一瞬震わせた。怯えては駄目だと季夜は泣きそうになるのをぐっとこらえて、震えだしそうな足にムチを打ってゆっくりとベッドを支えに立ち上がる

ひょこっと、ベッドから顔を覗かせる季夜。今の季夜は体が幼くなり身長も下がっているのでギリギリ目線がベッドから覗くくらいだ

目に写ったのはとても綺麗な銀髪のお兄さん
一瞬だけ呆けてしまったが、それはすぐに現状へと引き戻された

その銀髪のお兄さんとバッチリ目があったからだ。とたんにお兄さんはより一層眉間のシワを深くさせ私を鋭い目付きで睨んでいた

そんな私はまたこの場に似つかわしくはない事を思ってしまった。

瞳の色も綺麗、と……

そんなお兄さんはツカツカと革靴を鳴らし私の方へと向かってくる。と、途端に

『  ………!!!(っ…くるしっ!)』

お兄さんが私の目の前まで来たと思うと、服の襟元をぐっと掴み持上げられた。
苦しくて息が出来ない

「テメェッッ!!何処のファミリーの者だ!!何の目的があって、此処に居る!!
吐けっ!!」

がくがくと揺らされる私の軽い体。余計苦しくなっていく。この人もイタリア語を話していて何言ってるか分からない。
私、ただ大人しく寝ようとしていただけなのに、なんで、こんな事されてるの??

「チッ!無表情を貫き通してんじゃねーぞ!!吐けっ!!10代目にすがろおなんて甘ぇんだよ!!テメェー何処のファミリーだ!!無視してんじゃねーよ!」

尚も怒鳴り続ける銀髪のお兄さん
しかも、先程よりも激しく私を上下に揺らす。首筋にはきっと擦った痕で真っ赤な血の後が出来ていそうだ
もしくは、真っ赤になっているだろう
呼吸も出来ないし、そろそろ意識が…

私安静にしていたからね、ボスさん
いきなりこの人が来たんだからね!!
まぁ、後でちゃんと説明…すれば…いいか
あ、でも私、言葉通じなかった……

私が意識を手放そうと目を開けかけると、またそれを遮るように声がした

「止めろ、獄寺」

優しいその声。視線を声のした方へと向ける。そこには黒髪の爽やかだが、何処か大人の魅力を醸し出すお兄さんが立っていた
そして、靴音をならし素早く私を奪い取って優しく抱き抱えてくれた

銀髪のお兄さんから解放された私は真っ先に肺に酸素を送るため空気を吸った
抱き抱えてくれているお兄さんはそんな私に優しく背中を擦ってくれた


『    (っ…はぁっ、はあっ!)』


「大丈夫だ。ゆっくり息しろ…」


「…ってめぇ、いきなり割り込んで来やがって……」

「獄寺、お前なぁツナの話を最後まで聞けよ。この子はツナの判断で親が見つかるまで此処に保護するって言ってたぞ」

「それならそうとそのガキが自分で言えばいいだろぉが!!なのに、俺が掴みあげても喚きもしねぇ、呻きもしねぇ、おまけに無表情を決め込みやがって、ぜってぇーそいつはどっかのファミリーの回し者だぜ!!」

「全く…最後まで聞いていかねーからそう思うんだよ。ツナが言うにはこの子は保護した時から無表情だったらしいぜ
それに、声も失ってるようだって言ってたな…」

「っ、それでも怪しいのは変わんねぇよ!
「隼人、人の話は最後まで聞いてから出ていこうね」!10代目!!」

「お?ツナ!」


はぁ、はぁ……あ、ボスさんだ……
ってことは、お仲間さん?もしくは、仕事仲間かな?

「隼人、やりすぎだ
この子、傷を負ってたって言ったはずだよね?今はまだ安静にしていなきゃいけないというのに、……全く…」

沢田綱吉は山本武が抱き抱えている季夜の前まで来ると獄寺隼人により首を絞められてついたのだろう、真っ赤に腫れてうっすらと血が滲んでいる痕に触れた

途端、ぐったりしていた季夜は痛みで沢田綱吉の手から素早く離れた

『〜〜〜〜〜〜!!!(痛いっ!!)』

「あっ!ごめん、傷の具合を見たかったんだ
……結構思ったより深かったみたいだね
悪かった。」

シュンと謝る沢田綱吉
言葉が分からないけど謝られたのだろうと季夜は解釈した

山本武はその成り行きを見ていたが獄寺隼人はプルプルと震え怒っているようだった


「おい、くそガキっ、折角10代目が謝ってくださったってのに、頷くこともしねーのか!!」

「へ、嫌、隼人!オレの下手なイタリア語が通じてないだけだからこの子は悪くないよ」

イタリア語で何か言い合う二人
しかし、季夜は下手なイタリア語で分かんないのではなく、イタリア語が分からないのであった










(………何で、目の前騒がしいのに黒髪のお兄さんずっとニコニコしてるんだろ?)


怒鳴る獄寺隼人を沢田綱吉は静め、その様子をニコニコと笑っている山本武に季夜は変な人だと思った

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あきゅろす。
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