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『オレ×オレ』
休日



pipipi…

バンッ!

鳴り出したばかりの目覚まし時計を止めるともう一度布団を被り直した。

…もうちょっと。

今日は店の定休日だ。
なんでこんな早くに目覚ましをかけたのか。

まだ眠い頭でぼんやりと考えて、
「……」
面倒になって止めた。


…なんか気持ちいい。


ヤケに背中が温かくて暖を求めるように寝返りを打つと、

…ああ、そうだった。

隣で丸まるように寝ているのは蓮だ。

昨日のまんまの姿で、どうやら眠ってしまったらしい。
スースーと規則正しい寝息を立てるその身体を優しく抱き締め、柔らかい髪に顔を埋めた。


…こんなに幸せでいいのだろうか。

ずっと好きだった蓮が、今こうして俺の腕の中にいる。


不意に連の左手が動いた。
自分の顔を擦る仕草をして、また眠りにつく。


視角に入った手首の刺青に、昨日もたくさん口付けたな、と口元を緩ませて、


…蓮。


ゆっくりと手首に口付けて、その指を口に含んで舐めた。

「…んっ…」


寝ているながらも感じているようだ。


そのまま耳たぶを舐め、頬に触れて、唇に近付くと、

ぺろ。

「……起きてんなら言えよ。」
「ふふ。」


寝てる筈の蓮からの反撃に抗議したあと、今度は深く深く口付けた。





…end?




オマケ。



…30分後。

「なんで目覚まし止めた!」
「え、へ?だって俺休みだし…。」

「俺は学校(仕事)だ!バカ遊佐!!」

寝坊した、と慌てて服を着る蓮をにこにこと眺める遊佐なのでした。


おわり。


2010/2/22 *緒神 



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