誘惑
嗚呼どうしてお前はそんなに鈍感なんだ!
少しは俺の気持ちに気づいてやってもいいと思うんですけどー。
このバカアホヘタレオッサン!
「弦一郎のことを考えている確率100%」
この声は柳だ。
っつーか100%って何だよ。もう決定的ってか。
まあデータマン柳にとっちゃあ簡単なことだろうけどさ。
「・・・今丁度あいつをどーやって殺してやろうか考えていたところなんだ」
「精市、あまりシャレにならない冗談を言うな」
いや、シャレになるだろ。
うっわー絶対こいつ俺が本当にやりかねないとか思ったんだよ。
いくらなんでもマジでは殺さないし俺刑務所入るのやだしテニスやりたい。
「あいつムカつく」
「お前が素直じゃないからだろ」
いや、あれで十分素直ですが?
俺好きな人に優しくするとか無理だもん。
特に真田みたいな奴。あれをイジらずにいられるかっつーの。
ってああ、柳にもうバレてんじゃん。もう柳は仕方ないしもういいやー。
「じゃあ何で柳はわかったの?」
「お前はよく俺と話している時でも弦一郎を見かけると目線がそっちに行くからな」
そういえば今も柳と話しているのにずっと真田に目線が行ったまんまだ。
そりゃあわかるか。でも気づいているのは柳だけだ。
ああ、今は部室に柳と2人きり。他のみんなは外でランニング中。真田も。
今日は俺と柳で練習メニューを考える。まだなんも考えていないけど。
俺はガラス越しに真田観察。柳メニュー考えといてねー。
「あ、」
目、合った。
何か口パクで言ってる。何?「早く来い?」
何だよ、早く来いって。今すぐ行きますよ、お前のところに!
真田にピースを送り、ラケットを持ってすぐ立ち上がった。
何だかんだ言って、俺はお前にベタボレな様だ。悔しい。
「あ、柳よろしくー!」
「・・・今日だけだからな」
イエッサー!と返事をしてすぐ部室を出た。
嗚呼、真田がいる。当たり前だけど。
俺が軽く真田に向かって走り出すと優しい笑顔で「早くしろ」と手招きをした。
(嗚呼、俺はお前のその笑顔に誘惑されたんだ)
元拍手文。うっわなんだこの駄目文!!
書いたのたしか随分前だよね、はっず!
でも編集しない。面倒くさいから←
幸→真
真田にベタボレな幸村。
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