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神なんて信じていないけれど


神の子なんて俺は言われているけど、神様なんてこの世界にいるはずが無い。いたとしても、俺は神に見捨てられたのだろう。窓の外を見ると病院の外を小学校の低学年ぐらいの子達がおいかけっこをしていた。嗚呼、俺もついこの間ぐらいまではあんな風に走り回っていて、無我夢中に黄色く小さなボールを追いかけ回していたのに。今は歩くことだって困難だし、テニスなんて遠くて遠くて、手に届きそうも無い。でも俺はテニスがしたくて毎日、一日一日を生きてきたけど辛くて苦しくて、そんな毎日ばっかりで嫌だったんだ。死んでやろうとか思った。未遂痕だって何個かある。死んでやってもいいんだ、でも死ねないんだ。

「俺とテニスをしよう」

声が、顔が、姿が、全ての君が俺の脳内に焼き付いていて離れない。死にたいのに死ねないのは君のせい。真田が俺とテニスをしたいって言うから、だって、死んでしまったら出来ないじゃないか。俺だってお前とテニスをしたいんだよ、だって、テニスをしている時間が好きだから、テニスをしている君が世界で一番愛しいから。
ねえ、このまま生き続けていれば、必ずこの願いは叶うのかな。神に見捨てられた、この俺の、この願い。










純粋なヤンデレを目指してみた。



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