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Avez-vous des croissants?


多分俺はこのままだとあと数分後には死ぬ。あと十分ぐらいでチャイムは鳴るけど、いやいや無理無理やばいどうしよう。くっそーなんで俺弁当忘れたかなぁ。しかもこんな日に限って先生に呼び出し喰らったし(悪いことはしていないよ?)。それで昼飯食う時間無かったし!ああー、無理、死ぬ。てか腹鳴るって!どうしようどうしよう。もういいや仮病使ってサボろ。俺は元病人だから先生達は俺に気を使う。だからサボるのなんて簡単なんだよ!ほら、気持ち悪そうに言えば、すぐに保健室行って来いだって。俺は保健室には行かないで屋上に向かおうとしたけど、丁度ポケットの中に部室の鍵が入れっぱなしだったから俺は部室に向かった。
鍵を開けると当たり前だけど誰もいなくて、俺はベンチの上に広く横たわった。嗚呼、腹減った。腹鳴りそう。どうしようどうしよう。学校抜け出してコンビニ行こっかな。でももうチャイム鳴るし。もっと早く仮病使ってればよかったな。もういいや寝よう。そう思って目を瞑ったらガチャ、とドアの開く音がして、やばいと思って急いで起き上がったらそこには別に焦ることもない(と思う)人物がいた。

「あれ?柳?」

そう、柳だ。あれ?まだチャイム鳴ってないよねって聞くと早く終わったんだと柳は言ってドアを閉めた。俺はまたベンチに横になる。あれ?次も授業あるのになんで部室になんて来たんだろ。

「なんでここに来たの?」
「お前に用事があってな、クラスに行ったら保健室だ、と言われたからだ。仮病人」
「仮病じゃないよ。腹減り過ぎて死にそうなんだ」
「仮病じゃないか。ああ、食べ物なら持っているぞ」

俺はまたガバッとすぐに起き上がって頂戴頂戴!と手を出した。すると柳は持っていた鞄の中から袋に入ったクロワッサンを出した。袋の中にはクロワッサンが三つ入っている。三日月の様な形をしたクロワッサンは柳が袋を振る度にカサカサと中で転がった。欲しい?そう聞かれてうん!と返すとじゃあ一個百円と言われた。いやいや、金取るの?クロワッサン売りの柳?なんか微妙に合ってるし。クロワッサンはサービスして下さいな。

「冗談だ。やる」

ぽい、と放り出されたクロワッサンが中に入った袋を俺は両手でキャッチした。ありがとうとお礼を言って袋を開けると、香ばしいパンの匂いが部室の中に広がった。俺はクロワッサンを一つ袋の中から取り出すと口に一口入れる。するとちょっと何かを思い付いてねえ柳、と声をかける。すると柳は何?と言うようにこっちを見た。クロワッサン売ってるならさ、


「愛は売ってないの?」






久しぶり(でもないけど)に文書いた・・・。なんという駄目文!ちなみにタイトルはフランス語。意味は「クロワッサンは売ってますか?」なんというタイトルだ・・・www



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