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【リクエスト・過去作品サルベージ】
◆『火喰鳥は眠らない…』 R-18G (読みきり)

「今度はお前に上になってもらおうか?」

彼の腕に抱かれたままそう言われて、僕はちょっと動揺する程に驚いた
ぴくぴくと震える大きな耳と、猫に似た二股の尻尾を、優しくなで上げられながら
もう一度確認されて…思わず「ハイ」とは承諾はしたけれど、あまりにも意外だった

だって今晩のお客様は、とても【そちら側】には見えなかったから…

手酷く抱かれた相手に、今度は逆の行為を要求される事は、この店では珍しくない
身分を完全に隠せる【マスク】も貸し出すこの店は、そういった特別な嗜好にも対応する
お客様が表の顔では告白出来ない、裏の顔の性癖もお慰めする、
お客様・従業員双方の生命に関わる・あるいは身体に 重大な欠損を伴わない限りは…

ココはそういう趣旨の店だ…人間界ではSMとか呼ばれる類いの店だ

もとい…そういう嗜好のお客は、最初から多分?本当は逆が好きなんだろうな…と解るモノなのだけど
このお客様に関しては、従業員の僕にも全くソレが読めなかった、そういう悪魔は逆に珍しい

そう…ダウンタウンに居を置きながらも、秘密倶楽部の看板を掲げるこの店『ナイトメア』は
その名の通り【夢魔】を従業員に多く抱える店だ
表向きの店舗のジャンルは様々だが、何処の色街にも同様の店は存在する

普通の店舗ではプライドが邪魔をして、又は通常のパートナーには、とても告白出来ない、
【変質的な要望】にも応える、勿論秘密は厳守だ

でなければ… 僕等は生きてゆけないから

自らの力では繁殖能力の無い夢魔は、他族の子種を頂かなければ子供を作れないからだ
僅かばかりの現金と生気を提供してやれば、子種を頂く為にはどんな行為も厭わない…
その特殊な生態系故に、どの種族よりもベッドテクニックに長ける夢魔は
それなりの需要があると言うワケだ、サキュバスもインキュバスも

加えて極短時間であるならば、生まれ持った性別とは真逆の身体にもなれるから
益々都合がいいのだろう?この生業をこなすには

さて今夜、僕を指名した、この悪魔の素性は解らない…解らない方が良いのだろう
店で貸し出される一番高い【身分隠しの仮面】より
も、更に協力なモノを着用しているから

お客様が【私物】の仮面を持ち込むには、更に大枚を支払わねばならないのだが
身分の高い客は、さらに強固な術式でカスタマイズしたソレを、持ち込むのは珍しくない

完全に素性を隠した上で、自らの歪んだ性を、より自由に解放する為には仕方がないのだろう

他のお客様の仮面の様に、派手な装飾はされていない上に、フルフェイスでも無い
上半分目元を隠すだけで、口元は隠さない【ハーフタイプ】の際どいカタチのワリには…
彼の魔力波動の特徴が全く解らない…種族属性すらも…
かろうじて解るのは強大な魔力レベルと威圧感だけで、ソレ以外は完璧に隠蔽されている
その仮面にどれだけ強力な封印が施されているかは、下級淫魔の僕でも嫌でも解る

それでも赤い唇の浮かぶ白面は…高位な上級悪魔の印だ…流れ出す深紅の髪もとても綺麗で…

先に男の身体のままで彼に抱かれ、無茶苦茶に彼に掻き回され、翻弄されても
その鮮やかな「赤」だけは覚えていたい…と、見とれていたくらいなのだが

まさか…ついさっきまで僕を組み敷いて、散々啼かせていたそのしなやかな肉体を、今度は逆に犯すなんて、考えもしなかったから
つい挙動不審になってしまう僕を、お客様は、ただニタニタと笑いながら見ていた

「店の備品は使いたくないんだ、ぬるいから、だからコレを使ってくれるか?」

そう言って彼が指し示したのは、受付に預ける事もなく部屋に持ち込んだ、アタッシュケースだ、
コレの持ち込みにもまた追加料金が掛かるのに…
てっきり普通では使え無い道具を、従業員を責め立てる為に持ち込んだモノと思っていたのに、まさか御自身用だったとはね…

御安心下さい、そこまで用意周到なら…ご要望にはお応えするのが、この店の基本サービスですから

絵に描いた様な、完璧なドSだと思っていた彼が、実はMなんだ…と言う事実を少しだけ残念に思いながらも
僕もこの店の従業員として、プロの淫魔として、精一杯の虚勢を張ると
ニヤリと彼に笑い返して、気怠く重い身体を起こして、その逞しい腕の中から滑り出る

お望みとあれば、忘れられない夜にしてさしあげますよ…僕の技術の全てを持って

※※※※※※※※※※※※※※

「ふっっんっっ…んんっ…んっ」

半分眠っている様な、醒めている様な、ぼんやりとした状態から
放り出される様に自己意識を取り戻した俺は、有り得ない自分の状況下に、ただ驚愕して藻掻く事しか出来なかった

何だココは…何時ココに来たんだ俺は、コレもまた例の【アレ】なのか………

身分隠し呪符の利いた仮面に覆われているとしても、玉枷に封じられた口から唾液が溢れ
太い奴隷首輪まかれている、ソレに繋がる短い鎖を床のアンカーに繋がれた自分の姿は最悪だ
明るすぎる照明と四方を囲む鏡…嫌でも見える己の惨めな姿に、彼は低く呻くのだが…どうにもならない

後手に拘束された腕と胴の間には、殆ど隙間も無い程にぎちぎちで、複雑な封印の付いた特殊なモノだ
幾重にも重ねられた革紐と鎖は、虜が抵抗する程に身体を締め上げる、そういう作りになっているから
身動きどころか呼吸をする事すら困難で、息苦しい程なのだが…問題はソコではない
完全に意識を失っている間に、後ろに押し込まれ、固定されているモノ、その独特の臭いに背筋が寒くなる

【KH-24】尋問用に開発した自白剤兼媚薬の様な代物だ、依存性と効果が強すぎる為
その使用には余程の事がなければ、許可を出さないレベルの劇薬だ

クリーム状のソレを被験者に秘部に塗り込めば、即座に体温に溶けて体内に吸収
30分と持たないウチに相手が欲しくてたまらなくなる、男も女も関係無い、ソレの事しか考えられない淫獣に成り下がる
シてもらう為にはどんな要求すら聴く様になり、何度も使えば、しまいには廃人になってしまう

故に…解放・減刑の可能性の有るモノに対しては、使用は制限されるくらいなのだが
何処にでも強情な奴と言うモノは居る…
精神力だけで、どんなに手酷い尋問にも耐えきってしまう者が…そういう奴の為にコレを作られた

その効き過ぎる薬を、少しばかり大きめの男根を、模したカタチに固形化して
ケツにぶちこんで一晩放置すれば…どういう事になるかは、容易に想像がつくだろう?

被験者は、じわじわと溶ける薬剤に貫かれながらも、動かないソレに満たされずに、一晩中惨めな腰振りダンスを続けよがり狂う
実際コレを喰らった半数以上の奴等が、堪える事が出来ずに牢番に縋り付いた
そのまま素直に質問に答えるか、最悪の場合は副作用で狂ってしまう場合も…

ソレと同じ物が深々と内側を貫き、ベルトで抜けない様に固定されているのだ、前を押さえつける貞操帯と連結した拘束具で

まだ時間はあまり経っていないのだろうか?殆ど使用前の大きさを保っているソレが、
直腸で、ジワジワと溶け出しているのが嫌でも解る
せめて中のモノだけでも、早くどうにかしなければ…何処とも解らないこの場所で、醜態をさらしてしまう事になるだろう

焦る気持を抑えながらも、ぐっしょりと汗をかき、短くせわしない息を吐き続ける
だが…どれだけ身体をよじり藻掻いても、どうにもならない、状況は更に悪くなるだけだ
上昇してゆく体温も乱れる鼓動も、全てが俺を追い詰める

厳重に拘束された上半身と違い、下半身は貞操帯以外何も付いてはいないのだが
上半身に食い込むソレもまた、局内で尋問用に使う拘束具だ
高度な魔力封じは例え上級悪魔の俺でも、そう簡単に脱出できる様なモノではない
焦れば焦る程に、藻掻けば藻掻く程に、内側のソレが溶け出す速度を加速させている様にすら感じる…

「320」 「ならば私は350出そうじゃないか」

小さな話し声とざわめきが聞こえる…フザケタ事に、どうやら俺の競りが始まったらしい

内側から見るソレは、狭苦しい鏡の小部屋にしか見えないが、鏡の奥には影法師が幾つも揺れる
悪趣味極まり無いが、その全てがマジックミラーになっている様だ
中に閉じ込められた【商品】の痴態を眺めながら、外側の紳士淑女が買値を競う、そういった趣旨の場所なのだろうココは

この類いの場で【商品】として出されるのは、店側が用意する下級妖魔の奴隷だけではない
責められる側の性癖のモノが、自らこの中に入る事もある…一晩の刺激を求める為に
店に通い詰めた客は、こちらの商品の方を望む、身分を隠した一晩の火遊びでも、同じ階級の悪魔の方 が余程刺激的だからだ

仮面を剥がされていないと言う事は、そういう危ない遊びを望む者と言う扱いなのだろう…
自ら拘束具まで持ち込むマニアと言うカタチで
その上、参加者はワザと緩慢に時間をかけて進行している様に感じる
ご丁寧にも、ソレが俺の欲望で、お願いされたリクエストとでも言わぬばかりに…

【アイツ】が店側に何を言ったかすらも、今の俺には解らない…だがこのままでは、もう間もなくマトモな思考が保て無くなる

「ふぅ…んんっ…んんんっ」

じわじわと身体の中心が熱くなる、ベルトに根元を押さえ込まれた前は、窮屈そうに身じろぎ痛みも感じてはいるが
中の薬剤がもたらす恐ろしさを考えれば、そんなモノは二の次なのだ

汗と吸収しきれずに溶け出したクリームが、股を伝いポタポタとシーツに飛び散り
独特の甘ったるい匂いを周囲に撒き散らすのが、恥辱に塗れた羞恥プレイでしかない

まだ間に合うのか?今魔力を全解放すれば…この拘束からも逃げられるのか?
正体はまだばれていなくとも、このみっとない姿を見た者達を
この場に居る全ての連中を完全に抹殺した上で?証拠を消し去れば、尊厳は保てるのか?

しかし…既に混濁した意識下で殺戮を行なう事こそ、アイツの思うツボなのだ
前後不覚な俺が、攻撃をしくじる事、誰かを取り逃がす事、ソレを狙っているのだろう
俺を侮辱して徹底的に陥れるために…そう思えばこそ易々とソレには乗れない

※※※※※※※※※※※※※※

「失礼いたします………」

不意に小さな声がする、何処かにココに出入りする為の隠し扉があるのだろう

少し離れた場所に、ちんまりと立って居るのは、大きな耳が特徴的な、半分猫の様な姿をした少年だ
ざんばらで少し長い黒髪と大きな猫耳、そして縦の光彩の入ったエメラルドの目
魔力レベルが低い分、白面では無いものの…俺の好みを押さえた風体の若い夢魔だ

白い裸体にサスペンダーで吊した、エナメルの短パンを身につけた姿は、いかにもな感じだ
ここの従業員か?それとも奴隷か?朦朧とする頭で考える前に、ガキはするりと近づいてくる

「高額入札のお客様方が、もっと貴方の乱れる様をごらんになりたいと…及ばずながらお手伝いに参りました…
お辛いでしょうが…たくさん啼いてくださいね、その方が皆さん喜ばれますから」

そう付け加えると、少年は持って来た棒枷で、情け容赦なく俺の脚を開いたまま固定する
堰き止められ、拘束されたままの俺の前を、柔らかい舌でチロチロと舐め上げながら
後ろにねじ込んだ張型のベルトに、僅かばかりの遊びを持たせると、そのままソレを強く出し入れしはじめれば堪らない

溶け出したクリームがぬちゃぬちゃと卑猥な音をたて、薬剤の肉棒が俺の中をかき回す
下の口が飴でもしゃぶるかの様に、粘膜が余計にその成分を吸収してしまう
一気に熱くなる体温に呼応する様に全身は震え、抑えきれない欲情が我慢出来ない
動けない上半身を仰け反らせ、俺はただ言葉にならない声で叫び続ける

やめろっ…もうやめてくれっ、コレはそこいらのオモチャとは違うんだ、これ以上サれたらおかしくなってしまう

「ふっっんぐっんんんっっーんんっ」

漆黒の髪を振り乱して苦しむ俺を、無数の目が見下ろしているのを感じる
その中央でガキにしゃぶられ、弄くられた上に悶える俺は、さぞかし滑稽に見えるだろう
こういう店の関係者なだけあって、幼い見た目のワリには上手すぎる

「そんなに嬉しいですか?被虐趣味の役に入り込んでしまう程に?とてもさっきまでの貴方とは思えないなぁ…」

俺のナニをしゃぶりあげながら、うっとりと俺を見上げる坊主は
他の客には聞こえない様に、小さく小声で囁いてくる

赤い髪の貴方の言いつけでは…「薬が全部溶けてしまうまで放置しろ…」と指示されましたが
とても我慢出来ないです…僕自身が、このままの貴方を他のお客様に渡すのも
ねぇ…もう一度貴方の中に僕を挿れてもいいでしょう? もう一度だけ?
その後で僕の中にも挿れさせてあげるから…貴方を欲しがっている皆さんの前で………

そう言いながらも、責め手を少しも緩めない…責める側寄りの凶悪な面は
気化した薬剤に酔っているのだろう…夢魔特有の何処か作りモノの様な笑みも消え失せていた
既に半分正気ではなくなっている、サービスも何もない、利己的に雌を欲する雄の面になり果てている

俺の意識が押さえ込まれている間に、どうやらコイツとヤったのだろう、アイツは…
なら薬剤を使ったソレに、耐性のない夢魔が中毒症状を起こしても仕方が無い事だ

「んんんっっんんっーーーっ」

乱暴に出し入れされる張型は、早々に溶け出し強度を失うと中程で折れてしまった様だ
鈍い痛みに、大きく身体を仰け反らせる俺を見て、ガキはニマニマと笑う

ベルトを外して、外側に露出している楔の半分を、ずるりと抜き取り放り出すと
もう半分がまだ中に残っているにも関わらず、構わず自分のナニをそこに宛がってくる

嫌だっ辞めろっっ、せめて中のモノを出してくれ…頼むから
頭を振り乱して藻掻き、そう懇願するのだが、相手にはソレが伝わらない

「ああ…例え演技でも、嫌がる貴方も素敵ですよ、さっき愛し合ったじゃないですか?
ギャラリーなんて関係ないでしょ?同じ様に僕を感じて下さいよ………」

ガキの小さな手が太腿を押し広げ、ぬぷりと中に入ってきた相手のソレは、想像していたよりも大きくて
ぬちゃぬちゃと入口を掻き回しながら、中に残っているブツを奥に押し込んでしまう
俺はガチャガチャと拘束を鳴らしながら、腹筋に力を込めると、なんとかその侵入を防ごうとするのだが、どうにも成らなかった
腹の中で体液と混ざり合い溶けきったソレが、ただむず痒く、身体の芯を更に熱くする

何で…何でこんな事に…俺を苦しめる為とは言え、何でアイツはココまでするんだ…

落ち窪んだ仮面の眼孔から、溢れ出す涙がボタボタと外に流れるのだが
ソレすらも観客を楽しませているだけ、ガキの加虐心を煽っているにすぎない

腹の中を移動する薬剤の固まりと、坊主の猛りを感じながら、俺はただ惨めに泣き喚く
程無く盛大に中に出された劣情が、連結部からも溢れ出すのだが
興奮しきったガキは、ソレでも行為を止めようとはしない
未だに質量を確保しているソレが、少しも萎える事もなく急成長すると、狂った様に俺を貪り追い上げて来る

こうなっては…溶けきった薬剤が全て体外に出るまで、待つしか方法は無いのか?
少なくとも、ココに今いる連中よりかは、コレに対する耐性はあるのだから

前後不覚になっている今は駄目だ…全ては、はっきりとした思考と感覚を取り戻してからだ
一匹残らず全てを抹殺するしかないだろう、この店ごと…ほんの僅かな証拠も、残すワケにい行かないから

※※※※※※※※※※※※※※

ああ…本当に泣いちゃってる、先に説明はされてるけど、二重魔格って本当なんだ…

まぁこういう店では、こういうタイプのお客様も珍しくないからね、何の問題もないですよ、身分に伴うストレスの多い方はね
来店時の魔格が正気がソレを望むなら、いくらでもお付き合いしますよ、【別魔格】の調教に関してもね

でも可愛いなぁ…大胆に脚を開いて、僕に抱かれた赤い方の お客様も素敵だったけど
こうやって恥じらって、泣き喚いてくれた方が、よりグッと来るんですよ、コチラ側の役をする時は
もっともっと酷くして、啼かせてさしあげたく成るじゃないですか…その高慢な羞恥心を煽っりたおして

何か言いたそうですけど、前のソレは外してあげませんよ、もう一名の貴方のご依頼ですから
さぁ…もっとよがり狂ってください、泣き喚いてください、僕と観客席を楽しませてくださいよ
入札額が5000を超えたら、前の拘束も外して差し上げますよ

受け身の方はあまり慣れていないのかな?今はそれほど大きくは無いはずの僕のナニですら、少々お辛そうな御様子ですね
そんな事でどうするんです?夢魔に抱かれるなら…この倍の質量は飲み込めるくらいには成って頂かないと
良いですよ、僕がシてあげますよ…腕を中に突っ込まれても喜ぶ、完全な淫獣に仕上げてあげますよ、僕無しじゃ居られない身体に

でも…何でこんなに興奮しているのだろう?お客様とのSEXにこんなに興奮する事なんて無いのに
ソレにいくら中に出しても、僕自身も収まらないなんて…ちょっとオカシイ程に

お客様が持ち込んだあの薬、随分と卑猥なカタチだったけれど、よく効くんですね…
薬に塗れたソコに、直で突っ込んでる僕にも、アレが効いてしまっているのかな?
機会があったら…僕も試してみたいですね、あのお薬も…

貴方にアレを挿入する前に、パッケージを剥いたソレを、目の前で舐め上げ様としたら
「効き過ぎる薬だから辞めておけ」と注意されたけど
こんなに可愛らしく乱れる貴方を見ていたら、僕も試したくなってしまうじゃないですか?淫魔なら当然の感覚かな………

※※※※※※※※※※※※※※

結局、完全に暴走状態のガキに、何度中に出されてしまったか解らない…
中に残っていた薬剤は、完全に溶けてしまい吸収されてしまったようだ
腹の中はタプタプのドロドロなのに、自分は一度も出させてもらえない
このままでは、体内に取り込んでしまった劇薬を、効率良く排出出来ない
ベルトの食い込んだナニは、はち切れんばかりで…痛々しい程に腫れ上がっている

ようやく満足したのだろうか?流石に体力の限界か?俺の身体から手を離したガキは
キョロキョロと当たりを見回すと、嫌な笑みを浮かべて拾い上げたソレは
折れてしまって放り出されていた、張型のもう半分だ
外気に晒されて冷やされたソレは凝固し、まだ溶けきらずにカタチを保っていた

まさか…ソレも中に挿れるつもりなのか………

思う様に動かない脚をよじらせ腰を振り、弱々しく行為を拒絶する俺を見て、ガキはニマニマと笑った

「大丈夫…貴方の中には入れませんよ…僕も試してみたいだけです」

そう言うとベルトからパキリッと外したソレを、ベロリと舐め回した夢魔は、
衣装を脱ぎ捨てると、そのままソレをスルスルと自分の中に収めてしまう
溶けきった表情を浮かべながら、生温かい吐息を吐くと…すぐにその呼吸が乱れ始める

身体の中で薬剤が溶けだしたのだろう、少しは落ち着き、醒めていた目つきが、再び熱を帯びギラギラと変化してゆく

「凄いですね…コレ………夢魔の僕でも、味わった事の無い感覚ですよ………」

はぁはぁと荒い息を吐くガキは、くちゅくちゅと音を立てる自分の後ろを自分指で慰めながら
そのままいきり勃つ俺のナニを、ペロペロとしゃぶり始める、最初にそうした様に
既に限界まで頭を擡げた俺のソレは、狭苦しい空間で、ギシギシと音をたてそうな程に
痛みに軋みに悶えているのだが、そんなモノはお構いなしだ

やがて、苦悶に喘ぐ俺の反応を、視覚的にも感覚的にも充分に楽しんだのだろう…
とろんとした表情でコチラを見ると、男根を締め上げている拘束を、上の方から順番に外し始める
根元を括り上げているベルトだけを残すと、解放を求めビクビクと震えるソレの上に跨がり、ゆるゆると自分の中に導いてゆく

「ああ…すごく大きい………」

ゾクゾクと身体を震わせながら腰を落とし、俺を飲み込んでゆく夢魔は、
忌々しい程に淫らで淫靡に見えるが、その中も適度に柔らかくて熱い…
例の薬剤の影響もあるが、夢魔のソコはなら当たり前か…どんな相手でも、受け入れる様に出来ているから
敏感な部分を包み込まれ、もみしだかれる快楽と、それでも尚、堰き止められる苦痛に
我慢出来ない俺のソコは軋み、低い呻き声だけが、絶え間無く枷の間から漏れるのだが
俺に跨がり腰を振るガキは、その様子すらも嬉しげに見下ろしている
止まらない止められ無いその滴りを、俺の腹の上にぶちまけながら
だめだ…コイツも、薬物依存症状の前段階だ、もう完全に狂い始めているのか…

すると…汗の浮かぶ額の奥で、沈黙を守っていたアイツが、俺に囁き始める

『そろそろ俺の出番か?完全な証拠隠滅なら、協力してやるぜ?
どうせ始末するんだろ?ならもっと楽しんだらいいさ…刹那的な快楽を』
『五月蠅い黙れっっ』

なけなしの理性が叫ぶのだが、相手はソレすらのせせら笑う

『ふん…このド淫乱が、今ガキに良い様にされて、喜んでるのはお前自身だぜ
惨めったらしく腰を振ってな…俺のセイにするのはお門違いだろ???』

ゲラゲラと笑い転げるアイツの声を聴きながら、俺はガチガチと口枷に牙を立てる
こんな馬鹿な事って無いだろう…俺はそんな行為も、結末も望んでは居なかったのに

※※※※※※※※※※※※※※

おかしいな…何時もだったら、一度【下の役】に成り果てたお客様のナニを
無様に括られ、縛られた相手のブツを、自分の中に挿れたいなんて思わないのに
何故か今夜はソレに抵抗が無い、何故だろう???
この客様のソレならもう一度、挿れてもいいと思った…こんな気持は始めてだよ

ああ…気持良くても、辛いですよねぇ…堰き止められたままじゃ……可哀想にこんなに汗をかいて
僕の下で乱れ喘ぐお客様が、可哀想で愛おしくて…ふとドス黒い感情が溢れ出す

このまま…お客様の仮面を剥いだら、どうなるんだろう?
そうしたら…このまま僕のモノになってくれる?そんな事有り得ない?かな?

どうせこのまま他のお客様にお渡ししても、お客様の誰かが仮面を剥いでしまうかもしれない
こんなにノリのいい方だもの、ルール違反も何も関係無いでしょう?
そのまま…高額落札の方とねんごろになられても…何だか悔しいじゃないですか?

それくらいなら…生気も精も完全に尽き果てるまで、このまま僕のモノになってよ…

お客様同士の仮面の着脱は、自己責任だが、従業員がお客様の仮面を剥ぐなんて有り得ない…
通常ならそんな事考えもしないのに、止められ無い想いが、独占欲が身体を駆け巡る

「ねぇ…イきたいでしょう?イかせて欲しいよね?
いいよ…もうすぐ僕の中に出させてあげる…全部ぶちまけてもいいよ
でもその替わり貴方の顔を見せて…イく瞬間の顔を僕に見せてよ…」

夢遊病者の様につぶやく相手のソレは本気だ…薬剤の副作用で理性は吹き飛び、完全に狂い始めている
まさか…仮面の封印を解除する鍵すらも、この坊主に渡して居るのか、アイツは???
「質問に答えろっっ」と、内側のアイツに問いかけるのだが、
ゲラゲラと笑い転げるばかりのアイツは、俺の問いかけには答え様とはしない

駄目だ…もう一刻の猶予もない、この場に居る子ネズミ一匹逃すワケにはいかない

そう思えばこそ、恥辱に耐え時間を稼ぎをしていたのに…その全てが裏目に出てしまった
このまま正体を暴かれるくらいなら、多少手元が狂っても、全てを破壊しつくすしかない

坊主の柔らかな手が俺のナニに触れる、最後に解除された戒めが弾け飛ぶと
堰きとめられていた生理的欲求が、ドクドクと相手の中に流れ込むのだが
その熱い滴りを、夢魔の坊主は感じる事は出来たのだろうか?

ザシュッ………

男根の解放と同時に仮面を剥ぎ取ろうとしていた手が、力無くズルズルとその横にずり落ちてゆくと
跳ね飛ばされたその頸が、弧を描きフロアにコロンと転がった

噴き上がる血がバシャバシャとミラーを濡らし、観客達は一瞬、何が起こったのか解らなかった様だが
組み敷かれ、惨めに喘いでいた男の長く伸びた後髪が、鋭利な刃物の様に変化している
血塗れのソレが、騎乗位で彼のナニを貪っていた相手の頸を、一撃の下に斬り落とした事を理解する

「ふん…なかなかの余興だったぜ、坊主、上出来だ………」

赤い口元しか見えないが、仮面の下は凶悪な笑みを浮かべているのだろう
男の漆黒の髪は、何時の間にやら深紅に染まり、崩れ落ちる夢魔の身体を放り出す
彼を戒めていたはずの拘束具は、みるみる内に焼け落ちてゆく、まるで紙か何かの様に

急激に展開される魔力波動の強さに、本能的な命の危険を感じた観客達と従業員達は
我先にとその場から逃れ様とするのだが、追いすがる炎の渦はその逃亡を許さない
一名一名を的確に捕獲をすると、その全てを生きたまま焼き払う、骨一つ毛髪一つ残さないレベルで

吹き上がる炎はまるで生き物の様に、そのまま店の壁をも舐め尽くし、フロア全体が炎に包まれる
悲鳴を上げて逃げ惑う別室の者達も逃しはしない

こうして…「ナイトメア」は、原因不明の失火により壊滅する事になった、一夜の内に
全ての関係者及び、遊興に耽っていた客も、その全てを犠牲にして…

※※※※※※※※※※※※※※

遠くに燃え上がる火災現場が見える、自警団が消火活動に入った様だ
なに…奴等が出張らなくとも、他の店にまで燃え移ったりしない
そういう制限はかけている…せめてものケジメとして

現場から移送転移してきた男は、離れた場所から、緑地の木陰からソレを眺めていた
着用したままの仮面を毟り取ると、乱暴に地面に叩きつける
未だにはっきりとはしないその思考の奥に、苦々しい後悔が広がっていた

炎の中で理不尽に燃やし尽くされた、哀れな弱者達を思えば…心が痛まないワケでもない
例え自己保身の為の秘密を守る事が、絶対事項だとしてもだ

紅蓮の炎の色を移した様なその赤い髪は、既に黒色に戻り
狂気を含んだ双眸は、理知的なソレと交代してはいるが、それ故に彼を苦しめる
自らが起こしてしまった行為と、その高い代償に、恐れおののく

俺がアノ場に居た痕跡を、確実に消してこれたのだろうか?こんな状態で………

適当に引っ掛けてきたローブを、素肌の上に羽織っては居るのだが…
その下の肌には拘束具に圧迫され擦れた痣と、無茶苦茶にされた陵辱の痕が色濃く散らばる
その上、未だ身体体から抜けきらない、薬剤と夢魔の体液が裸足の脚を伝い、
名残が草の上に滴り落ちる、その不快感に彼は唇をかみ締めた

そして…その腕の中には…何故かその場所に打ち捨ててゆく事が出来なくて
持ち出してしまった、あの夢魔の頸が収まっていた

恍惚な表情を浮かべたまま、固まっているその表情は、自分が死んだ事すら気が付いていない様にすら感じる
自ら手に掛けた彼の顔を覗き込みながら、赤い悪魔は複雑な表情を浮かべる

公衆の面前で俺を蔑み、無残に犯したのはコイツ、仮面を剥ぎ取ろうとしたのもコイツだが、ソレは夢魔の責任とは言いがたい…
本能を暴走させる薬剤を、持ち込み使用したのは、他でもない俺自身なのだから

この坊主は言わば被害者なのだ、忌々しい俺の別魔格の悪趣味な遊びの犠牲者にすぎない

『殺戮の証拠をわざわざ持ち出してくるなんて、相変わらず甘ちゃんだなぁお前は…
そんなにソイツは良かったか?俺の選んだ生贄は旨かったか?』

完全に俺を見下し、馬鹿にした声が頭の中で鳴り響く

五月蝿い…黙れ・黙れ・黙れ………

少年の頸を抱きしめたまま、大樹の根元に蹲り動けなくなった俺は
はぁはぁと荒い息を吐きながら、自分の存在と身体の感覚の全てをもう一度確認する

深く眠りすぎた俺の身体を乗っ取り、勝手に出歩くアイツの存在に、俺は気が付いてはいた
だが…気が付かないフリをしていた…その方が自分の尊厳を保てるから

深く眠らない様に…その恐れがある時は、自室に自ら封印を掛けて、ソレを阻んでいたはずなのに
アイツにはソレが利かない、幾重にも張り巡らした結界すらも、飛び越えてしまうと
俺の身体で、俺の面を晒しながら、俺にとって不都合な問題行動をとるのだ、俺の預かり知らぬ場所で
些細な喧嘩や小競り合い・女関係程度ならもみ消せる、その程度なら許容してやろう

だが…まさか今夜の様な行動に出るとは思わなかった
アイツの身体でもあるこの肉体を傷つけてまで、俺の尊厳を踏みにじろうとするのか?

身体の内側で、他人事の様に笑い転げる、もう一名の俺の真意が解らない………

「何が目的だ…何故こんな非効率な事を繰り返す?
この身体を完全に乗っ取りたいなら、他にいくらでも手段は有るだろう?」

思わず口をついてしまったのは、我ながら脆弱で弱りきった言葉
一番ソレを見せられない相手に、ソレを晒してしまった事実に自己嫌悪しか感じない
しかし、そんな俺の動揺は直でアイツに伝わるのだろう、小馬鹿にしたような軽口が再び頭の中で鳴り響く

『目的?そんなもの有るわけないだろう?しいて言えばお前を滅茶苦茶に壊す事…
くだらねえプライドも立場も全てぶち壊してやる、おれ自身が自由になるために…』

妙に熱を帯びた語尾が、掠れる様に小さくなると
俺の意思とは関係なく動く右手が、無意識にスルリと前を撫であげ、その弾力を確かめる
夢魔の血にまみれた手が触れるのは、半勃ちになった俺の熱い塊…
その昂ぶりが、例の薬の副作用か、血の匂いに酔ったからなのか?今の俺には解らない

「嫌だっ…やめろっっ」

自力で自分の手を払いのけようとするのだが、そんな些細な自由すら利かない
前をやわやわと握り締め、それを愛撫する手は、間違いなく自分の手だと言うのに
覚えのあるソレに刺激されれば、身は嬉し気に反応してしまう、自慰行為をしている時となんら変わらずに
背中を預けていた、大樹の幹にすがりつき、何とかやり過ごそうとするいのだが、せりあがる快楽が押さえきれない

『ほら…良いんだろ?無理するなよ、感じてないフリは、俺には通じないぜ』
「ああ…うぁ…やめろっっ、もうやめてくれ………」

悲鳴をあげて悶える俺の腕から、零れ落ちた夢魔の頸が、じっとこちらをを見上げて居る様に見える
濁り始めた瞳の水晶体に、俺の殺戮者の無様な痴態を写しながら

「ああっ…いあ…嫌だっ………あああっ」

哀しくなるほどにあっけなく、吐き出された劣情が、俺自身の手を、生温かく濡らす
そうだ…劇薬から逃れるには、吐き出せば、吐き出す程に楽になるのは解っているが
その状況に追い込んだアイツに、ソレをされてしまう事が屈辱的で、我慢出来なくて

俺はただ啜り泣いた…誰にも見られない見せられない醜態を、木立の隙間に隠しながら

『さっさと壊れてしまえよ、この淫乱が…その秘密だらけの仮面が、何時アイツにばれるか楽しみだな…
そうなってもアイツはお前を愛してると言うかな?お前抱いて、抱かれたいと思うのか???』
「五月蝿い…黙れっっ、俺は…貴様なんかに喰われないっ取り込まれたりしないっっ」
『はっ…上等だな、たかがコレにすらも抵抗出来なかった癖に…
何処まで頑張れるか見ものだな…ちっぽけで可愛いエース』

それだけを言い残すと、奴は高笑いをしながら、今度こそ深層心理の奥に消えてしまった

奴の気配はもう感じない…コレで本当に、感覚の全てが自分のモノとして戻ったのだろうか?
震える肩を抱き、恐る恐るソレを確かめながらも、その場に取り残された俺は
小刻みな痙攣が止まらない両手で、取り落とした夢魔の頸を拾い上げてやる

コイツは燃やしてはいないから、頸の切り口から滴る血が、テラテラと緑の上に広がる様に、覚えず嗚咽がせりあがってくる

「許してくれとは言わない…だが…巻き込んで済まなかった…」

頸だけになってしまった少年の唇に、その赤い唇をもう一度重ねてやる
冷たくなったソレから感じるのは、血の臭いと死臭だけで、何の反応も返っては来ないが、コレはせめてもの償い…
だが…この行為もただの自己満足か?そう自嘲しながらも、その瞳を閉じてやると
夢魔の頸をささげ持つ両手から、ひときわ明るいオレンジ色の炎が噴き上がった

火炎系悪魔が【特別な相手】にしか使わない、相手への最大の敬意…【弔いの炎】

燃え上がる炎に包まれた頸は、あっと言う間に炎に包まれ、燃え尽きてしまうのだが
最後の最後に、柔らかな光に包まれているせいだろうか?
単純に業火で焼き尽くされた者達とは違い、少しだけ和らいでいる様にも見える

苦痛を伴おうが、無かろうが、無意味な殺戮の犠牲者で有る事には変わらないのに…
自己都合な感傷もまた、身勝手な自己満足にすぎないのだろう…いや力有るモノの傲慢だ

「……このままでは駄目だ…どんな手段も選んで居られない…アイツを、確実に黙らせる方法を考えなくては」

こんな事が愛魔に、デーモンに知られてしまう前に…
俺自身の手で奴を何とか始末しなくては…誰にも頼れない、頼りたくもない

薬剤が抜けきらずにふらつく頭抱え、ゆるゆると身体を起こした長身の悪魔は、そのまま位相空間の中に消えてしまった
心身共に傷つき疲れきった彼の、その行き先が何処だったのか…その時は誰も知る事すら出来なった


end

とりあえず…なんじゃこりゃですね…ああっ石を投げないでぇ(T_T)(T_T)(T_T)
ジキルとハイドばりの?二重人格ハード自慰行為?証拠隠滅・殺戮話ですかね?平たく言えば

エース宗の皆様、怒らないで〜怒っちゃいやん…(~o~)(~o~)(~o~)
とりあえず全力土下座するしか無いです?スミマセンでしたm(_ _)m


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あきゅろす。
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