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【見習い拷問官と教官】
【修正版】『見習い拷問官と教官』2 R-15G 見習いの少年

「ああ…また殺っちゃったかな?」

生温かい血が、バシャバシャと少年の頬に降りかかり、彼の右半身を真っ赤に染め上げる
尋問目的の暴行にまだ慣れない彼は、胴体以外なら、深く傷付けても問題無いと考えたのだろう…
うっかり脚の静脈部分を傷付けてしまった様だ

通常低い場所から、心臓に血液を戻さねばならない脚は、何もしなくとも血圧が高い
適切な事前処置もなく、主要な血管の通部分を切り開いてしまえば…
必然的に大量出血を起こし、命に関わる事など、知識として持ち合わせてはいなかった
派手に噴き出す血は簡単には止められない…程無く男の命を奪ってしまうだろう

見習いの拷問官のジェイルは、小さく舌打ちをすると、露骨に眉をひそめた

しかし…この酷い惨状は、本当に彼の仕業なのだろうか?
如何に魔族と言えど、この薄暗い拷問室も、血塗れの惨状も
まだ幼さを残す彼の姿は、あまりにも不釣り合いな筈だ、本来は…

それでも当のジェイルは、特に怯える表情を見せるワケでもない
その金色の瞳は、消滅の恐怖に怯え藻掻く虜囚の様子を、ジッと伺っている
もう助からない相手の死様を、じっとりと観察するかの様に

だが…相手の男にしてみれば、堪ったモノではない、どんなに絶望的な状況であっても
「生」に縋り付きたいと願うのは、生物共通の本能的な反応だ

弓形のステンレス製の棒枷に、両腕を広げた状態に固定され、そのまま吊られた男は
最低限度の抵抗も出来ない様に、爪先立ちにされているため、傷口を押さえる事すら出来ない
それでも、溢れ出してしまう命を何とか止めようと、最後まで藻掻き足掻き続ける
機械的な痙攣を起こしながらも、縺れる脚は無秩序に宙をかき
不可思議なダンスを踊っている様にすら見えるのだが
その行為すらも、命を縮めている事に、気がつく余裕は彼には無い

致命傷になった脚の傷だけではない…
既に全身に刻まれた無数の切り傷からの、体液を流失を早めてしまっている事に
気がつく程の思考回路は、彼には残されてはいない様だ

見開かれた目は、ぐるぐると回転して、焦点が定まらず
言葉に成らない奇声を吐き続けるのだが
コアを抜かれている彼には、応急的な再生魔法を展開する事も出来ない、どうする事もできない

足下に広がる赤い血溜まりは、じわじわと広範囲に広がり
失血による急速な体温低下が、無慈悲に彼の身体の自由と、思考を奪ってゆく
命を床にぶちまけられ、止めどなく溢れる赤を、彼はどんな気持ちで見ているのか?
最後の足掻きも咆吼も、何の効力も持たないままに、肉はつめたく冷えて固くなってゆく………

………やがて人形の様にカクンと首が下を向き、男は完全に動かなくなった

男を繋いでいた枷と鎖、天井のアンカーだけが、ギシギシと軋み
血の気を失い生白くなった肉体が、ダラリとぶら下がり、振り子の様に揺れると
同時にパキンッと、金属製の甲高い音がした

少し離れた机の上に置かれているのは、情報局と監獄でしか、使用が許可されない特殊な封印具だ
その中に収められたままの、虜囚のコア大きくがひび割れ、真っ二つになるのが見えた

コアの破損…修復が不可能な完全なる死だ…

ひび割れた赤い結晶は、それでも鈍く光っていた光りが沈黙すると
さらに細かいヒビが全体に走り、容器の中で粉々に砕け散った

行為に連鎖する当たり前の結果だが、ジェイルは深く溜息をつく

必要な情報を聞き出していないこの男を、殺処分すつもりは無かった…
子供の自分を舐めきっている様な、虜囚の態度も気に入らなかったが
思ったより強情な男を、少しだけ脅してやりたかった…ただソレだけだったのに

どうやら、また手加減を誤ってしまったらしい…

拷問官の、それも見習いの「練習台」に回されてしまう様な虜囚だ
死罪が確定の政治犯と言っても、末端の小物の下級悪魔でしかない
身分も低く、この男の自白や証言には、大した影響力は無い…とは言っても

任された「任務」を遂行出来なかった事には替わり無い

血塗れの手と爪を、拭う事すら忘れていた…そのまま、ホワホワの髪をかきあげながら
ジェイルは、ふぅ…ともう一度溜息をつく
まいったな…この失敗はマズイ…また【お目付役】のエースに怒られてしまう
心配してくれるのは解ってる、でも小言が長いから嫌になるんだよ

何よりも…任された【仕事】をこなせなかった事が、悔しくて堪らなかった

※※※※※※※※※※※※※※

住み慣れた砂漠を離れて、ジェイルが【悪魔】になったのはつい最近の事だ

今後は悪魔としての生活する、その為にはそれなりの役職も立場も必要と
任された【仕事】ではあるのだが…最初に考えていたよりも、ずっと手間取るものだった

確かに歳のワリには、過酷な仕事を任されては居るのも事実だが
それでも…他では考えられない程に「お膳立て」がされている事くらい、彼にも解っていた
短期間で悪魔らしい思考を持つ様に、矯正的な意味が込められて居る事も

しかし…元々が全く違う生き物であった事に加え、完全に転魔が完了していないジェイルは
まだまだ元の種族、魔神・スフィンクスらしい、生活習慣と価値観、思考が抜け切れていない
環境適応能力に長け、血を好む悪魔の強く残忍な部分を、早く身につけたい…と憧れながらも
何処かで吹っ切れていない?とも感じる自分自身に、強い憤りを感じて、ジェイルは唇を噛みしめる
悪魔になる事は自ら望んだ事なのに、こんな初歩的な部分で躓いている場合ではないのだ

そう、一口に悪魔と言っても、その発生は様々で、大きく分けると二系統に別れる

悪魔の親から生まれた、生まれながらの生粋の【悪魔】と
堕天使等をはじめとする【他族】【物質】からの転魔した、【変異悪魔】だ
歳を重ねた生き物が、魔力を持ち変異するモノも、この変異悪魔に含まれる

基本的に魔界の社会は単純明快だ、弱肉強食・強者の支配、魔力レベルの高さが全てだ

魔界を統べる大魔王家が、堕天使からの変異悪魔の血統である事からも解る様に
生まれも育ちも関係無い、先天的なモノ・後天的なモノに関係無く、強い魔力と実力さえあれば
どんな立場・身分からも、のし上がる事も可能な社会ではあるのだが………

魔力の強さを主体とする実力主義は、同時に【世襲的な特権階級】を固定化させてしまう温床でもあるのだ
魔力レベルの高い血統を意図的に守る有力貴族は、必然的に特権階級として代々居座る事になり
【正しき血筋】とやらを重視し、振りかざす連中も、まだまだ多いのだ
特に代々大魔王家に遣えて来た、古い閣僚の者達にはその風潮が根強い

そうでなくとも…悪魔の敵対勢力である【魔神】からの変異悪魔であるジェイルの経歴は特殊過ぎる

同じ魔界に住まうモノでありながら、かつては魔界の覇権をめぐり悪魔と争った種族
その強大な力と知力で、魔王軍と対等に渡り合い、善戦した彼等【魔神】の存在は
滅びに向かい、その姿を見る事すら希になった今でも、砂漠に住まう【恐怖】として恐れられている

大戦の終結後は、両種族間における、不可侵条約が提携されは居るのだが
外交相手として一癖も二癖も在る彼等は、天界軍とは別の意味で【厄介な存在】なのだ

故にまだ魔力も低く、確たる身分を持たないジェイルの素性が
そのまま、公に知られてしまうのは、不都合が在りすぎた
並の市井であっても、偏見と奇異を伺う目で、見られる事は間違いなく
ましてや…次期大魔王の側近として王宮に使える事など、大問題になるだろう

例え何の権限も持たない、従僕や小姓であっても
場合によっては、王族を狙う魔神側からの刺客として、誤認・曲解されかねないのだ

完全に悪魔に変異した事が、外見上からでも解りやすい、【堕天使】とはワケが違うのだ
その【堕天使】ですらも、転魔して間もないウチは、魔族としての「信用」を完全に得るのには苦労するのが普通だ
以上の条件を考えれば、ジェイルの立場がいかに微妙なモノであるかは、推測するのは容易だった

前例が無いのだから仕方がない…魔神から悪魔に転魔した個体が、他に存在しないのだから

幼生の頃から皇太子の庇護を受け、悪魔との関わりが深くとも、彼の存在を知る者は少ない
日常的に魔神との交易もあり、規制の緩い砂漠の辺境都市ならいざ知らず
王都では、特に大魔王宮内では、対魔神の外交上の問題として
トップシークレット扱いで、隠蔽されていた事もあるだが…
その隠蔽工作もまた、ジェイルが転魔した場合の、彼の「将来」を想っての事だろう
彼には過保護な皇太子らしい気配りだったのかもしれない

紆余曲折の転魔の後は…素性を完全に隠したカタチで、王都に移住
皇太子の引き抜きと言うカタチで、仕官する事にはなったのだが
そうでなくとも経歴詳細が一切不明の少年が、いきなり王族の側近に抜擢されるのは
流石に無理がある…他に示しがつかなかった

いくら過保護で、甘やかすばかりのダミアンも、「ここは自力で、実績を付けて這い上がって来い」
と、ジェイルに試練を与えるしか無かった様だ

「魔王都の悪魔は、魔神に友好的な砂漠の悪魔達とは違うからね
未だに危険な存在として敵視するモノも居れば、偏見もある…勿論考え方もかなり違う
とりあえず、他魔と接触する機会が比較的少ない、監獄にポストを用意したから
その間に王都で生活するのに必要な、悪魔の社会性を、身につけたらいいよ」

ダミアンに軽い口調で、そう言われて…半ば強引に【拷問官の見習い】にはなったものの
社会性云々以前の問題で、拷問官の仕事の方が、円滑に出来なければ話にならない

実は肝心の生かさず殺さずの手加減が、今ひとつ解らないのだ

猫が獲物をいたぶる様に、そのまま、生かさず・殺さず・弄べば良いと言われても
その加減が、全然把握出来て居ないのだ…我ながら情けない程に
ダミアンもエースも買いかぶりすぎだよ…俺等の狩はそういうモノじゃない

獣型の魔族のジェイルは、ハンターとしては、一流の腕と勘は持っているのだが
砂漠の厳しい環境下では、捕らえようとする獲物を弄ぶ様な余裕は無かった
即座にトドメを刺してしまうのが当たり前なのだ、コレは慈悲からではない
次にその対象に出会える確率の方が、はるかに低い事を、みな解っているからだ…

のど笛に食らいついたら離さない、絶命するまで必死に獲物を押さえつけるだけで
悪魔が本能的に好む【生殺し】と言う概念が、そもそも無いかったのだ、そんな悪趣味は俺には無い

※※※※※※※※※※※※※※

言うなれば…生来の本能と、論理的な攻撃パターンとは、真逆の事を要求されているのだ
考えていたよりも、ずっと匙加減が難しい面倒な仕事だなぁ…等と考えながら
部屋に備え付けられた、得体のしれない道具を手に取り、こねくり回していると

虜囚の生体反応が消えた事が、管制室にも解ったのだろう
ブツンとスピーカーの音声が入ると、エースの溜息まじりの声が聞こえてきた

「お前は…また殺したのか?」

うわぁ…またネチネチと怒られる、その場でジェイルは首をすくめた

「加減が解らないんだよ、獲物で遊ぶ趣味なんて無かったし………」

生意気に口答えはするものの、ソレ以上の反論が出てこなかった
同じ年頃の他魔と同じ様に、耳をふせて俯く表情は、酷く悔しそうで
このまま放っておけば、泣きそうにも見える………

一応は、アイツなりの、反省はしているみたいだな

その場を離れようとしないジェイルの姿を、モニター越しに確認すると
エースは大きめのタオルを手に取り、彼を迎えにゆく
素質とセンスが無いワケではないだろう、ただ慣れていないだけだ
猫科の本能に任せておけば、自然と仕事をこなすと考えていたが
少年の戸惑いを見る限り、そうも言っては居られない様だ

「まったく…世話をかける坊主だな」

等とぼやきながらも、エースはこの少年、ジェイルの面倒を見るのが嫌ではない
むしろ心配でたまらないからこそ、全てに手を貸してやりたくなる

クソ生意気なガキを、自分好みに育ってる…

と言えば聞こえはいいが、コレは【保護欲】なのだろうか?と思うと
我ながら、らしくない事をしていると、自嘲気味にもなる

何しろ…俺の回りでは、ついぞ見ない強烈なキャラクターだったからな…
完全に種族が違う上に、中央の情報に疎かった子供は、当たり前の恐れを知らない
田舎者の純粋培養で、弱っちいクセに、減らず口だけは一丁前で
魔界で二位の有力者に、並の魔族であれば、泣く子も黙るに情報局長官に向かって

「悪魔の教育係になれ!」と言い放ち、その上「何時か俺をブン殴ってやる!」とまで言いやがった

まぁ…ココまでならば、単なる向こう見ずの馬鹿で終わりなのだが…
コイツにはちゃんと素質が在る、このまま順調に成長すれば、どう化けるかは解らない
悪魔になっても、スフィンクスの直系の血統で、ソレに相応しい潜在能力もある事には替わり無い
今は転魔の反発作用で、一時的に魔力は減退していても
転魔前、親神に進化しかけていたコイツは、無意識に俺の結界をやぶった実績もある
魔神からの変異悪魔は、前例が無い為、どんな成体に育つかは、全くの未知数だが…
かなりハイクラスの上級悪魔に、進化成長するのは間違いはなさそうだ

そうだ…下手をすれば、魔神との全面戦争にすら、繋がりかねなかったジェイルの転魔の顛末に
大なり小なり自分も関わったから、等と言う責任感からではない
何かが他の奴とは違うのだ、その成長過程と行く末が、気になって仕方が無いのだ

別にダミアンが持ち込んだ、厄介事巻き込まれる事も
奴の稚児を、勝手につまみ食いするのも、今回に限った事ではないのだが

コイツにだけは「情」が移りすぎて居るのは、それなりに気に入っているからなのだろうか?
いや保護欲と言うより、単純に【幼年趣味の片鱗】なのかもしれないな…
そんな事を考えながらも、自分自身にに失笑しつつも、エースは尋問室へ急いだ

※※※※※※※※※※※※※※

「いいか?闇雲にただ切ったり、貼ったりすればいいワケじゃない…」

くたばった虜囚の骸の処分と、詰問室の後始末を下位の獄卒に任せると
未だにその場に立ち尽くしてる、ジェイルの肩にポフリとタオルを掛けてやりながら
エースは諭すように言ったのだが、返事はない
何時もなら間髪入れずに「そんなの解ってる!」と憎まれ口を返してくる所なのだがな

溜息をついたエースは、そのままジェイルの肩を抱き、医療ケアの揃った職員用の控え室に連れ出す

明るい場所で、ジェイルの身体に傷が付いていないか?念入りに確認しながら
全身に浴びてしまっている、返り血を丁寧に拭き取ってやるのだが
既に凝固が始まり、こびりついたソレは、なかなか拭いきれない…

自身が流す血よりも…返り血は厄介だからな

単純に外気に触れて粘度が増す…と言うだけじゃない様に感じるのは、俺だけじゃないだろう
まるで最後の怨嗟が纏わり付く様に、一度こびりついてしまうと中々離れ様とはしない…
相手に対する恨みと憎しみが強ければ、強い程に…

俺の様に流血と殺しを【快楽】として喜べる余裕の有る者は、それでも構わないのだが
この坊主の場合は、ソレを楽しむ【域】にはまだ達していないからな

この感覚ばかり、時間を掛けて慣らしてゆくしか、方法は無いだろうな

もうこのまま、風呂に入れてしまった方が早いかもしれない…
等と考えながら、相手を観察するのだが、妙に静かなのが拍子抜けだ

二名きりになっても、されるがままなのは、どういう風の吹き回しだ?
何時もだったらそんなの自分でやる!!と捲し立てて、タオルをひったくる場面なのだがな

俺の手にすっぽり収まってしまう様な、小さな手を取れば
ソレも当然の如く血塗れだ、鋭いその爪の間まで、ドス黒く染まっていた
しかも反り血だけでなく、どうやら自らの手も痛めて出血しているようだ
僅かな刺激に、小さく歪む表情に気がついた俺は、血塗れのタオルを捨てると
消毒液で浸したガーゼで、全体を拭き取り、優しくケアをする

全く…魔神としての完全進化を拒んでまで守った両手を、粗末にするんじゃない
自分で無駄に傷つけてどうするんだ、この坊主は

「仕事は仕事だが…お前の手は、別の事にコソ使うべきモノだろ?
気安く、全ての収監者に爪と素手を使うな…種族によっては、酸性の体液や鱗もあるだろう?
下手に深く痛めるとマズイからな………」

「だって………」

いかんな…こちらが考えていたよりも、相当に煮詰まっているようだな

事ここに至っても、俯き下を向いたままの顔を持ち上げて、のぞき込めば
何て顔をしてるんだよ…泣きそうな顔も…案外可愛いじゃないか

何時も通りの、ふくれっ面をからかってやりながら、叱りつけるつもりだったのに
そんな気持ちも萎えてしまう程の、しょぼくれた顔が何とも言えない
口答えばかりの小憎らしい顔も悪くはないが、何時もこれくらい素直なら、年相応に可愛らしいものなのだがな

「解った…次は俺が付きそうから、俺が一から全部教えてやるから、ソレでいいだろう?
何…要は感覚的なモノだ、慣れれば直ぐに覚えられるから、そんなに心配するな」

俺に強く叱責されるモノと思っていたのか?一瞬戸惑いを含んだ目が、俺を見上げるが
ヨシヨシとそのままその頭を撫でてやると、そのままぺっとりと、俺に縋り付いてくる仕草は、妙に頼りないな

まだ血が落ちきっていないと言うのに、胸板に頭を擦り寄せて来られるのは敵わないが
ゴロゴロと何時もの音が聞こえてくるので、俺はジェイルの好きにさせた

俺もこの所職務で忙しい、そうじゃなくともオーバーワーク気味なのだが…
ここまで全面的に頼られてしまえば、俺自身も、コイツの「教育」には、とことん付き合ってやりたくもなる

まだまだ甘えたで、子供で、可愛らしいコイツも悪くはないのが
このままでは、王都で生き抜く事は難しい、ダミアンのペット以上の存在にはなれない
成り行きで「教育係」に指名されたとは言え、コイツを一人前の男に、悪魔にしてやりたかった、その責務は果たしたかった
勿論コイツを、砂漠から連れ出した事に、責任を感じている事もあるが

その教育を他者に任せる気にはなれなかった、悪魔の色に染め上げるなら俺の手でやってやりたかった

過保護なばかりのダミアンでは、コイツの強さと潜在能力を、引き出す事は出来ない
俺の手で並以上の、最悪の悪魔に仕立て上げてやりたかった

それに…きっとコイツはイイ拷問官になる、何故だか解らないけど直感的にそう感じた

教育次第ではどんな風に化けるかは解らないが、今から楽しみだ…



続く


加筆しても尚、鬼畜なんだか?ほのぼのなんだか?意味不明になってしまった…


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