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「今日、俺ん家きて」

いきなり話があると呼ばれ
たかと思たら、その一言だ
け言うて「じゃっ!」って
帰ってもた。いやいやいや
意味わかんねェし。まあ一
応呼び出しやから、途中だ
った書類をやり遂げて土方
さんに提出し自分の仕事を
終えてから簡単な着流しに
着替え、真選組の屯所を後
にした。途中沖田さんが「
お前ェの仕事残ってるぜ、
さっさとやっちまいな」と
自分の分の書類を無理矢理
うちに押し付けた上にバズ
ーカでドカーンされたり、
近藤さんに「今からお妙さ
んのお店に行こうよ」とキ
ャバクラに連合されそうに
なったり散々やったがよう
やく辿り着くことが出来た

ここ、万事屋銀ちゃんに。


うちは(何故か)ハーッ!と
深呼吸をし、万事屋銀ちゃ
んの玄関に続く階段をトン
トンと規則正しい足音をた
てて登った。玄関の前に立
ち、もう一度ゆっくり深呼
吸をして奴の名前を呼んだ


「ぎーんーとーきー」


そうすると何やらドアの向
こうからドダダダダと誰か
が走っているような大きな
音が自分の方へ向かってく
る。丁度ドアの前に立って
いたうちは少し危機感を感
じ、一歩横へ体をずらした

するとタイミング良くドー
ンと大きな音が鳴ったと同
時にドアが外れた。走って
来た張本人が倒れたドアの
上でうつ伏せになっている


『何してんの、銀時』

「…体操、的な?」

『知らんがな。聞くな』


よっこいしょ、と立ち上が
ってパンパンと体に付いて
いた砂埃を払った。すると
ニコっと笑い、まあ入れよ
と言い中に入って行った。
ちょ、ドア放置なんすか?


『おじゃましまーす』

「あっ、いらっしゃい」

うちを出迎えてくれたんは
掃除中の新八くんやった。

『新八くんやん!掃除中か
いつもご苦労さんやなー』

「いえいえ!もう慣れまし
たから。ありがとう!後で
お茶、持って行きますね」

『うん、ありがとう!』

新八くんと話をしていると
待ちくたびれたのか銀時が
まだか〜、と私を呼んだ。
もう行くってーと言い返し
新八くんに一度頭を下げて
銀時のところへ向かった。


『銀時ーい』

「なあ、…」

『どうしたん?』

「俺、お前の事好き」

『知ってる。付き合ってる
んだからさァ。どした?』

「うん、だからはっきりさ
せたい訳よ俺はね!うん」

『何についてハッキリすん
ねん。1人で納得すなー』

「…………」

『銀時?』


銀時は、う〜んと唸りなが
ら頭を抱えて黙ってしまっ
た。何か悪いこと言うた?

「…………」

『…………』

沈黙が続くこと約5分。何
か気まずいから(銀時はずっ
とその態勢のままだし)外へ
行こうと思い、席を立った

「!、どこ行くの」

『え、ちょい外の空気を吸
いに行こうと思、いだ!』

うちの言葉を最後まで聞か
ずに銀時の腕がのびてきた
かと思うと、次の瞬間には
うちはもう銀時の腕の中に
いた。つか今の痛いってば


「わかった、ごめん、ちゃ
んと言うから、聞いて!」

『あ、はい。聞きます。』

「俺ら、付き合ってどれぐ
らいか覚えてたりする?」

『えーと、5年ぐらい?』
「そう!で、俺はお前のこ
とが大好きなワケで、ね」

『うん?うちも』

「〜っ!、…単刀直入に言
っちゃうけど、銀さん。」

『うん。』

いきなり、いつものような
死んだ魚のような目から真
剣な目付きに変わってきた
銀時に対して、うちも真剣
にならなアカンと思った。


『言うていいよ。内容によ
って受け入れるし、』

「内容によってかよ」

『うん、そら全部が全部受
け入れる訳やないやんか』

泣き真似始めた銀時。アン
タが泣いても可愛くねーよ


「ごほん!げふん、ぐふ」

『台無しやんか。とっとと
言いや、楽になるぜェエ』

「犯罪者か俺は。まあいい
や、えーと、」



銀さんと結婚してみーひん?


「もちろん却下は却下だけ
どな。あーゆーおけい?」

『も、ちろん!OKっ!』



 (つか何でうちの喋り方、真似したん?)
 (大阪弁ってカッコイイじゃん?)
 (は?コレ、大阪弁ちゃうで)
 (え、じゃあ何?)
 (和歌山弁。)
 (…………)



    (080815)


あきゅろす。
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