大嫌い。だけど…――。(フラ→ベルマモ)※フラン死ネタ※フランが報われません←
何故ベルセンパイなんだろう?
自分に問う。何度も何度も。
ふと背後から声がした。
『ベルの事…宜しく頼むよ。僕は………』
『もうベルを守れないから。』
「誰ですかー?……前任?」
『………頼んだよ、ベルの事―――――』
それから声は聞こえなくなった。
ミーは一体どうすればいい?
「ししっ。何ボーっとしてんだよ、カエル。」
「……堕王子じゃないですかー。」
ミーの愛しい人。だけどこの人はミーより前の…前のヤツの事が好き。
ミーの気持ちには気付いてくれない…
「殺されてぇの?…お前さ、俺の事好きだろ?しししっ」
気付いてた?気付いてるのに酷い事を言った?
「………」
嘘だ、
「……………」
嫌だ、
「王子に向かってシカトかよ?…何とか言えよ。」
こんな人
好きになるんじゃなかった。
「“さよなら、センパイ。”ミーは少し遠い旅に出掛けるんで…」
「は?お前何言っ「では失礼しますー」
走る。走る。走る。ミーの部屋に向かうため。
何も考えない。
部屋に入って、静かに鍵を閉める。
静かな部屋。ミーしかいないから。涙が溢れる。
「大嫌いだ」
(握りしめる、)
「もう…やだ」
(好きになった人からもらったナイフ、)
「ミーは少し…」
(暗い部屋で、月明かりに照らされ、)
「疲れちゃいました。」
(キラリ光るソレを、)
「…、センパイ」
(自分の首に…)
「ずっとずっと…好きだった。」
(躊躇うことはないでしょう?)
「だけどそれは叶うことはなくて…」
(そしてナイフは…)
「悲しくて悲しくて。」
(自分の首筋を、)
「もしかしたら今も――――」
(裂いていく。)(好きな人のナイフ。)(温かい鮮血。)(意識朦朧。)
「……………、―――――。」
ミーじゃ貴方を守れない。
“さよなら、センパイ。”
END
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