スクラップティーチャー *4 「東一…」 不意に強い力で抱き締められ、名前で呼ばれて、まどろんでいた思考が蘇る。 「好きだよ。」 耳元で愛し気に囁かれた瞬間、東一の、止まっていた涙が零れ出した。 「それは、承諾と受け取っていいんだね?」 東一は、ゆっくりと、しかし確実に首を縦に振る。 悟史が頬を伝う雫を指で拭き取っていると、腕の中に収まっていた東一がもぞもぞと動いた。 「せんせ…続き…しませんか…?」 「勿論だよ。」 悟史は、東一を、軽々とお姫様抱っこをして立ち上がると、リビングの隣のベットルームへ向かった。 「一応聞くんだけどね…初めて?」 トス、と軽い音をさせて東一をベットに下ろすと、悟史はネクタイを緩めながら尋ねた。 東一は、その、酷く大人らしい仕草に見入りながら迷い無く答える。 「もちろん…です…」 「それなのに、お誘い…か。」 話しながらも、悟史の手は確実に東一の衣服を取っていく。 「ダメ、でしたか?」 「いや、とても可愛いかったよ。」 ブレザーとネクタイを外したところで、上目がちに視線を向けていた東一の頭を撫でると、その小さな頭が胸に埋まってきた。 悟史の仄かな香水の香りが、東一の鼻を掠める。 「こっち向いて。」 呼ばれて顔を上げると、甘いキスが降ってきた。 間髪を入れずに、悟史の熱い舌が東一の咥内に潜り込む。 その間にも、器用な右手が制服のボタンを外していた。 悟史の唇は、東一の柔らかな唇を離れ、喉元を伝うようにして鎖骨に辿り着くと、日を知らないかのような純白の肌に吸い付いた。 軽いリップ音と供に離れる唇。 そこには淫らな紅い花が咲いていた。 「こんなに白い肌だと目立つな…」 そう言われても、位置的な理由で東一は見ることが出来なかったが、その存在を知るには痛みを伴ったむず痒い快感で十分だった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |