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スクラップティーチャー
*入浴(3)
東一が口を尖らせ、甘えた声で小さく呟くのを、悟史は聞き逃さなかった。
東一の珍しい甘えにほだされてしまうのも悪くない、そんな気がした。

「寂しい?」

「はい。だって…俺はこんなに…息苦しいくらいドキドキしているのに…」

細い指が衝動的に悟史の手を掴み、自分の胸に押し当てる。

「ね?先生…」

「あ、また先生って呼んだ。本当に緊張してるんだね…可愛いな。」

からかいながら、それでも愛しさを含んだように言われて、東一はどう反応したら良いのか戸惑ってしまう。

「じゃあ、今日は少しだけ…悪戯しても良い?」

途端、悟史の声色に誘われるように、甘い苺の香りが淫靡な色を見せた。
東一は返事をしようと試みて、その空気を小さく震わせることしか出来ずに頷いた。

心音を受け取っていた掌がゆっくりと動き、親指が紅い蕾を探り当てる。
弱く表面を擦ると、その膨らみがゆっくりと芯を持ち始める。

「……っン…」

「東一の甘い声が、いっぱい響きそうだね…」

甘いのは貴方の声でしょう、東一がそう言えたのは脳内だけで、唇から溢れるのは意味を持たない上擦った音ばかり。

「本当に…可愛くて困った子だ。」

抱きかかえるようにして薄い胸元を探る手が二つになり、丹念に蕾を育てる。

「んっ…悟史さん…」

乳首ばかりの愛撫に堪りかね、東一は悟史の腕をぎゅっと掴む。

「下も…触ってください…」

消え入るような囁きで促され、東一の肩越しに真っ白な足の間を見ると、桃色の先端が湯に揺らされてちらちらと視界に入る。

「もう我慢できないの?」

悟史の優しい問いかけに、違う、と無言で首を振る。

「一緒が…いいんです…」

同じことだろう、と口に出せば機嫌を損ねてしまうのはわかっているので、悟史は、敢えて言わずに望みを叶えた。
幼い柔らかさの残る性器を掌で包み込むと、先ほどよりも一層艶っぽい声が漏れる。

それが相手に興奮をもたらすことなど知らないまま、東一は無意識に悟史を誘う。




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