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大部屋。(中編)

「有理ん中、すごくヒクついてる…早く挿れたいよ。」

和紗が微笑みかけるように見つめながら囁くと、内壁が更にきゅうっと締まった。

「俺の指、美味しい?」

「ふっ…ぅ?」

言われ慣れない台詞に、有理は、急速に顔が熱くなるのを感じた。

「答えは?」

「お…おいし…ぃ…」

「よくできました。」

和紗の空いている手が、有理の頭を包むように撫でる。
その手にすっかり力を預けた瞬間、胎内の指が敏感な膨らみを責め始めた。

「やっ…和紗っ、め、あっ…くぁあぁぁっ!」

油断をしていた有理は、絶叫に近い声を上げながら二度目の白濁を飛散させた。
その最中さえ責め続ける指の所為で、狂いそうな程の快楽が有理を襲う。

「っ…かずさぁ…ひどい…よ」

有理が肩を上下させて絶え絶えな息で訴えると、和紗は、ごめんね、と小さく言って粘液とジェルで滑る指を引き抜いた。

「でも、すごく悦い顔だったよ?」

「それはっ…その…そう、かもしんないけど…」

否定出来ない事実を言われ、有理は口の中でもごもごと語尾を噛み砕く。

「もう、挿れてもいい?」

有理は、本当にすまなそうに了承を求める和紗を見て、少しだけ視線を背けて考えた。

怒らせたかな、と反省が和紗の頭を過ぎった時、有理が口を開いた。

「意地悪しないなら、いーよ。」

そう言いながら、有理の、握り締め続けていたことで冷えてしまった指先が和紗の頬を撫でた。
和紗は、その健気な手を握り締めて暖めながら答える。

「わかった、もうしないよ。」

宣言ついでに、しっとりとした触り心地の唇にキスを捧げる。

「ゆーり、四つん這い…なれる?」

「うん、平気。」

有理が言われた通りに体を反転させると、背筋がしなやかなラインを描いた。

「いつ見ても綺麗な背中…」

愛しさを込めて背中に為されるキスに、過敏な肌が、ほんの少し跳ねて反応を返す。
ドキドキと脈打つ心臓を静める間もなく、心地良い低音が囁いた。

「いくよ…」

和紗の逞しい切っ先が、すっかり滑りやすくなった入り口を分ける。
すると、痙攣のように不定期にヒクつく胎内が、喜んで和紗を迎え入れた。

「有理っ…んな…引き込むなよ。」

「違っ…引き込んで…なんかっ…な、ひゃっ!」






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