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大部屋。(中編)


「準備…出来てん…だろ?」

「んな事言って…止めたり出来ないからな…」

「ん……だいじょぉぶ…」

有理はそう言いながら、とろんとまどろんだ瞳で和紗にもたれ掛かった。

「ん……っ…」

天を向いている和紗を入り口に宛い、湯舟に身体を沈めながら接合を深める。

「ぁ…あはっ……ぁぅ」

よく響く艶めいた声が和紗の耳元で漏れる。

「痛くない?」

「平気…っ…でも…っんぅ…熱いや…」

上気した顔に笑みが浮かぶ。
有理は完全に腰を落ち着かせると、唇をすり合わせてキスを強請った。
柔らかい舌が和紗の咥内を控えめに動き回る。

-…好き…-

そんな淡い想いが有理の胸を満たしてゆく。
長い接吻は透明な蜜の橋を架けながら離れた。
それから、何度も和紗を抱きしめる。
繋がるたびに近づく心の距離を確かめるように。






◇ひとだんらく◇


※お酒は20歳になってからっ!

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