大部屋。(中編)
3
和紗は濡れた有理を躊躇いもなく口に含んだ。
「ふっ…ぁ…あっ…」
欲望がじくじくと疼く。
熱い粘膜に包まれて急速に高まる熱。
「っん、んっ…はぁっ…かずさぁ…」
唇に押し当てた指の間から漏れる息も、火傷しそうな程に熱く感じられる。
舌の先が尿道に触れ、有理はいやいやと懸命に首を振るが、和紗は執拗にそこを吸い続けた。
閉じたい足は和紗の両手でしっかりと押さえられていて、びくともしない。
「めっ…そ…んなっ…とこ…でっ…ちゃ…ッ」
和紗は、有理の喘ぎながらの制止を聞くどころか、さらに舌を潜り込ませてくる。
先端の割れ目を舌先でなぞられ、透明な先走りが滲む。
迫り来る快感にぎゅっと目を瞑ると、切れ長な瞳の端から涙が一雫、零れ落ちた。
「ふぅっ…っ…ひゃんっ…やぁぁ…」
吸っては舐めの繰り返しの、絶妙な不規則さが射精を促す。
「ぁ…あっ…っぁ、はぁ……っ…!」
とぷとぷと溢れる粘質な液体が和紗の咥内を満たしていく。
「和紗っ…ごめ…ん」
「どうして?」
和紗は、申し訳なさそうに俯いて謝る有理の頭を撫でながら囁いて訊ねる。
「だっ…て、口ん中っ…」
「俺が飲みたかったんだから、気にすんな。」
言いながら飛び切りの笑顔を向けると、同じような、しかし可憐さのプラスされた笑顔が返ってきた。
「ねぇ…俺も…和紗に…ふぇ…フェらっ…したい。」
「マジ?」
「まじ…です」
有理は和紗をベットに座らせて自分は床に座ると、まどろっこしい手つきで眼前のチャックを開けた。
「自分のじゃないと、やりづらいね」
「…ゆーりっ…可愛い。」
和紗の愛おし気な口調に赤面し、耳まで赤くなる。
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