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この両手いっぱいに†エピソード*2
千種
「命、おりこうさんにしてた?」


大きなかごの中に
真っ白い羽根と真っ赤な
羽根を持つ天使が囚われていた


千種
「秋月もおりこうさんにしてた?」


クスクスと笑いながら
かごの中の扉を開けて中に入る


秋月
「何で俺たちだけ
閉じ込めるんや!
はよ外に出せや」



「秋ちゃん
この人に何を言っても伝わりません
大人しくしていた方が安全です」


千種
「秋月はまだ悪い子なのね
この前のお仕置きじゃ足りなかったのかしら」



「やめて下さい!
千種さん
秋ちゃんを傷つけないで下さい」


命は秋月を抱きしめ
千種から守るようにする


千種
「貴方達はここで大人しくしてて
そうすれば楽園の子が
手に入る
うふふ…うふふふふ」


千種は二人を嘲笑いながら外へ出ていった
秋月は命に抱き締められたまま呟いた


秋月
「楽園の子
生まれてしもうたんやな
でもこれでやっと
外に出れるんやな、俺ら」


「えぇ、私もこれであの子に会えます」


秋月
「俺も!
ここから出たら会ってみたいわ
仲良くしてくれるかな?」


「えぇ
彼なら仲良くしてくださいますよ
私も秋ちゃんのお友達さんと仲良くしたいです」


かごの中に閉じ込められた白と赤は外に思いを馳せていた

そして
場面は始まり地に戻る


姫鏡語り
「愛しい我が子をおいて
私は…」


始まりの地にある花をむしり
そっと涙する姫鏡
そこに瑠璃たちが現れた


瑠璃
「感じる…
僕の魂はすぐ近くにいる」

エデン
「おい!あそこに超絶美味そうな女がいる」


イリス
「あんたは美人に目がないのね」


姫鏡
「あなたは…っ…何か共鳴してるわ
どうしてこんなこと…」


瑠璃
「それは君が僕の魂を持っているから」


そして瑠璃は姫鏡に触れる
まるで壊れ物を扱うみたいに


エデン
「あ、光った
やっぱ本物だったんだ」


イリス
「まずは一人目ね」


姫鏡
「どういうことかしら?
私はあのままあの子と一緒に居たかったのに」


イリスは瑠璃について
この世界について語り
姫鏡は黙ってそれを聞いていた


イリス
「瑠璃が死んだときから
貴方はここに来る運命だったのよ
大丈夫、貴方の知り合いもいるから」


姫鏡
「それは誰なの?
まさかあの子じゃないわよね?」


イリス
「赤い天使ちゃんだから安心して
あの子はまだ生きてるわ」

姫鏡
「秋月、あの子もここに来たのね
あの子はどこにいるのかしら」


瑠璃
「たぶん上にいるよ
二つほど力を感じるから
二人一緒にいるんだと思う」


エデン
「上って天使どもが居る所じゃん
じゃあその二人は天使ってことか?
助けないと危ないんじゃねぇか?」


イリス
「安心して
彼らは死なせないわ
死んだら願いも叶うことないから」


姫鏡
「とにかくあと四人いるんでしょう?
二人はわかったとして
あと二人は検討はついてるのかしら?」


瑠璃
「まだ気配を感じないから
ここにいないと思う」


イリス
「いいえ、もうすぐその時が来るわ
それまでここで待ちましょう」


エデン
「へーい」


四人はしばらく始まりの地で待っていた
するといきなり空から真っ赤な羽根が降りだしてきた

瑠璃
「嫌な感じ…これが天使?」

イリス
「しかも大量に来たわね
瑠璃を狙って来たということかしら」


エデン
「あんなの俺の力で
ちょちょいのちょいだ!」

姫鏡
「あんな大軍
一人で片付けられるの?」

瑠璃
「エデンなら平気だよ
エデン、宜しくね」


エデン
「おう!任せとけ!
うぉりゃー!」


エデンから七色の羽根が生え
天空に居る天使の大軍に
向かい羽ばたく
そしてそれに向かい風の刃で天使を仕留めていく


瑠璃
「エデン、僕の力を!」


エデン
「おう!ありがとな
んじゃ、これで終わりにしてやるよ!
ハリケーン」


巨大な竜巻が天使達を飲み込んだ
戦いはこれで終わりかと思ったが
それは一人の少女の悲鳴により打ち破られた




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あきゅろす。
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