〜hot chocolate〜
3
気が付くとどこかに仰向けに寝かされていた。
周りに目をやるとどうやら、視聴覚室のようだ。
カーテンが締め切られ、祐輔の頭上、横一列のみ蛍光灯が点けられ、まるでスポットライトのように、照らされている。眩しさに、目が慣れず、目を細め、暫し、目をしばたく。
「うっ…」
ようやく目が慣れ、身体を起こそうとして気が付いた。動けない。縛られている。
手は後ろ手に、足は曲げた状態で足首と太股を縛られている。その上、膝に掛けられた紐が首の後ろを通っていて、M字に開いたまま足を閉じる事が出来ない。しかも、下半身には靴下以外、何も身に付けていない。シャツも前がはだけている。
「なんだ…コレ…」
「気が付いたかい?」
白浜がいた。
白浜といた時に、目の前が暗くなったと思い出した。
「本当はもっと早くこうしたかったんだけどね」
その台詞に、今更ながら、これが白浜の仕業と知る。
「何なんですか、コレ!」
必死に身を捩る。が、紐が食い込むだけで、解ける様子はない。それどころか、下手に暴れると、寝かされている机の上から、床に落ちてしまいそうだ。
「まさか、課題をやってくるとは思わなかったよ。呼び出す口実がなくなってしまって。だから、遅くなってしまったよ」
祐輔の問いを無視し、笑みを浮かべて近付いてくる白浜。全てが露になっている、下半身へ移動していく。
「!」
足を閉じられないと、わかっていつつも、なんとか閉じようとしてみる。
「フフ…」
それを白浜が嘲笑う。
「見んな…!」
曝されたペニスに、睾丸に、後孔に、白浜の視線が刺さる。
「可愛らしいね」
「ひっ…!」
固く閉じた蕾に、白浜の指が這う。ここまで来て、今更ながら白浜の意図を確信する。
自分を犯そうとしている―――。
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