いってほしい言葉と裏腹に
1番幸せと感じるとき、それはきっと一番大切だと思う人と一緒にいる時。
少なくとも俺はそうなんだ、だから恋人にだって同じような答えが帰ってくるのを望んだ。
しかし、返って来た言葉は
「チェリー(犬)と遊んでいる時?」
俺は犬にも負けたのかとものすごく落ち込んだ。
犬好きの山ちゃんだからこその答えなのだろうけど、せめて食べてるときとか、部活が休みの時とかなら俺だって納得できるし、この二つにだって俺自信が勝てる気がしないから。
「はぁ………」
「なんだよ本やん悩み事でもあんのかよ?」
ユニホームに着替えるためにロッカーをあけたけど、ロッカーは俺のため息を飲み込むだけで他の機能は停止している。(俺自信が停止してるから)
隣のロッカーで着替えていた慎吾がため息の理由を聞いていたけど慎吾ならいっかと思いそのまま無視して着替え始めた。
「シカトかよ!そんなんじゃ山ちゃんに嫌われるぞ?」
という慎吾の石のような言葉に崩れ落ちた俺を慎吾が山ちゃん関係か、と確信したように言って半泣きの俺に手を貸してくれた。
「犬に負けた!?何が!」
「山ちゃん、俺と居るよりチェリー(犬)と居るときの方が幸せだって…」
「山ちゃん犬好きだもんなー」
俺はどうしたらいいと慎吾に聞いたらどうもしなくてよくね?と返ってきたので胸倉を掴んでがくがくと揺らしてると山ちゃんが何してるの?と不思議そうな顔をして部室にはいってきたので、胸倉を離して慎吾をそっちのけにしておいた。
「山ちゃん、やっぱ俺よりチェリー(犬)と遊んでた方が幸せ?」
俺が半泣きで山ちゃんにきくと、そんな事で悩んでたの?と聞かれたので悩んでたのばれてたかと思いながらうんと頷くと山ちゃんは笑いながら答えた。
「そんな訳無いでしょ本やん、俺は本やんと一緒にいる時が一番幸せだよ!…ま、楽しいのはチェリーといるときだけどね」
聞き間違えちゃったみたいとかわいらしく微笑まれたので俺は頭のなかでぷつんとなにかが切れる音がした。
ぎゅうっと俺より小さい体を自分と密着させてきつく抱きしめる。ああだめだなんかすっごい愛しい。
「本やん?」
どうも我慢できなくて触れるだけのキスを山ちゃんの唇に落として微笑んだ。
「俺もいるんですけど、放置プレイ?」
慎吾が空気を読まずにそうさけんだのでとりあえず踏んでおいた。
write》庚様
(披露宴)
庚様から相互記念にプレゼントを戴けるという事で本山ノ井をリクエストさせて頂きました!もうもう落ち込む本やんが可愛過ぎて撫で回したいです!!しかも慎吾さん居るのにイチャラブまでしちゃって幸せそうな姿に和ませて頂きました(^^)この度は可愛い本山ノ井小説ありがとうございました!
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