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6.屋上にて




はい、私新月椎は生まれて初めて呼び出しをくらいました




男子にじゃなく、
女子にです
しかも五人に



要するに大ピンチです






どうやら昨日の部活見学で仁王(柳生くんの格好した)と一緒にいたのとか
幸村くんと喋ってたのとかが
気にくわなかったらしいです





もう一度言います
大ピンチです!!






「あんた調子乗ってんじゃねぇよ」


「ふざけんなよ」






調子乗っても、ふざけてもおりませんυ


屋上とゆうベタベタな場所に呼び出された

まぁ私もそこまで愚かじゃないから意味は分かってたけど

さすがに行かないのはどうかと思うから来た







けど来ない方がよかったなーυ





「きいてんのかよ?!」


『痛』




言葉と共に強く押され
私は尻餅をついた


下コンクリだから痛いυ


つか、なに?
もう暴力に走っちゃう?

もうちょっと交渉の余地は?



パンッ





乾いた音が響き
私の頬がジンジンした



殴ぐったね!僕を殴ぐったね!!
父さんにも殴ら……



今はやめとこ
つか、このネタこれであってるっけ?






軽く……じゃなくてもう完璧に現実逃避中


それが気にくわなかったのか
また手をあげる女子方サマ

…5対1ってねぇ?


絶対勝てないじゃん





覚悟を決めてギュッと目を瞑った









バンッ







ドアが壊れるんじゃないかってぐらいすごい勢いで
ドアが開いた




あーきっと神様だね







ドアが開いた所に立っていた人は

仁王とブン太と幸村くんと楓だった

この人達部活は大丈夫なんだろうか…?







「クス…あれ?なに?
君達椎をイジメてたりする?(黒」


「椎大丈夫?!
安心してね!今すぐコイツら抹殺するから(黒」


『いや、危ないから』




黒い笑顔を浮かべてる二人と
額に青筋たてて怒ってる二人


4人とも美形だから更に怖いのですが



「大丈夫か?椎
……あ、頬赤くなってる
遅くなってゴメンな?」



ブン太が近寄ってきて
悲しそうな顔をして
私を立ち上がらせた


今気付いたけど
全員息がきれている
走ってきてくれたのかな?




「おい…お前ら……
今度新月に手を出したら、この学校に居れないようにするぞ?」






ひょ…標準語で…
仁王が標準語で喋ってる

目は冷たくて、
言われてる側の人間じゃなくても
怖い





「……っ」




女の子達は走って逃げて行った






「もう大丈夫じゃ新月
安心せぇ」





こちらに向き直りニッコリと笑う仁王

さっきのが嘘の様に優しい顔だった







『うん…大丈夫』



「全く…仁王がすごい形相で走り出したからびっくりしたよ」


「ホントホント…
聞けば椎がイジメられてるって言うから…」







一番最初に気付いてくれたのは仁王だったんだ

なんか……嬉しいな…






『えっと……皆ありがとう//』



全「(可愛いなー)」



「だけど呼び出しくらったんなら言えよな!」


『そのことについてはすいませんυ
次回からは気を付けマス』


「こんなことが何回もあったら俺らの寿命がもたん」

「全くよ」



『すいませんυ』




その後、私は呼び出されたことは一度も無かった

私のことを呼び出した女子達は
2週間ほど学校を休んでいて
噂では誰かに呪われたらしい





…呪ったのが幸村くんと楓でないことを願う



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