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2.となりの席



「じゃぁ一人ずつくじを引いていけよー」



「「「「はーい」」」」



幼稚園児並のテンションで行っているのは…席替え!
無論、私も幼稚園児並のテンションで参加中


なんでも1学期中この席になるらしい




私の目は自然と仁王をおっていた
仁王と教室で会ってからなんだか
仁王が気になってしょうがない






………あ、目が合った








暫く私と仁王の睨み合いは続いたが、
最終的に私が目をそらして負け




心の中で勝手に仁王と勝負していたら
いつの間にかくじは私の番だった





『頼むから真ん前はやめてくれぇ!!
…おらぁぁ!!』





変な掛け声と共にくじを引く!!



『窓際……後ろから二番目……』





うぉぉぉぉぉっしゃい!!!
私最高!窓際最高!


万歳とガッツポーズを2、3回繰り返して喜んでいた




………待てよ?
近くの席の面子はどうなんだぁYo!


今更ながらに横、後ろ、前、斜め後ろを確認










………なんと隣は

最近気になってしょうがない仁王……


んで、後ろが仁王と同じテニス部の
丸井ブン太

斜め後ろが私の親友!!
進藤楓



丸井って人はどんな人かは知らないが、
とてもラッキーな席になった……と思う






『あ、仁王隣よろしく!』

「おぅよろしくの」


「知ってると思うけど
俺丸井ブン太シクヨロ☆」

「デブン太の間違えじゃない?(黒」





後ろを振り向いて丸井と挨拶を交していたら
楓も途中参加

三人でギャーギャー騒いでいた


良かった…この席楽しくなりそうだ!



「あ!そうだ俺はブン太って呼んでくれろぃ!」


『うん!わかったじゃぁ私は椎って呼んでね!!』


「わかったわ
デブン太って呼んであげるv」

「お前それ何時まで引っ張るつもいだよ?!」



「くっくくく…」



突然となりの席から堪えた様な笑い声が聞こえた


となりを見ると仁王が笑っていた


多分今の私の顔は余程唖然とした顔なんだろう
更に仁王が笑い出した




「お前さんらっ…アホじゃろ?
先公こっち睨んどるぜよ」

『あ、ホントだυ』


急いで前を見るとこっちをすごい形相で先生が睨んでいた



『教えてくれてありがと!!』



「いや、面白いもん見れたし構わんよ」



そう言ってまた軽く笑っていた
こんな近くで仁王のこんな表情が見れるのは
この席だけじゃないのかな?




お願いだから
今だけでいいから
キミのとなりの席を私だけのものにしたい


そう思った







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あきゅろす。
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