11.馬鹿､阿呆､間抜け
うわー
やっちゃったよオイ
うわーこれからどうやって生活しよう…υ
え？どうしたって？
うん､ケータイをさぁー
落としちゃったんだよねー
水溜まりに
いつもの様に遅刻ギリギリで
いつもの様に道を全力疾走してたら
こう……ポケットから
ポロって…んでバシャンって
んで､終了
電源がつかない……
時間を確かめる物がないから正確にはわからないけど
たぶん遅刻だろう
あーきっと今日は厄日だよ
『で､この状態』
学校に到着後
残り短い授業をまともにうけ
休み時間になったと同時に三人に説明し始めた
「まったく…馬鹿ねー」
「そりゃぁ…阿呆だな」
「………間抜けじゃな」
『なにもそこまで言わなくても…υ
はぁ……なんか何もかもやるせない』
酷くない？
せめて…【そっか可哀想だね】ぐらい言えんのか？
私の友人たちは？
「結構な落ち込み様ね」
『……アレを聞くのにどれ程勇気を必要としたか……』
アレとは仁王のアドレス
つい､最近教えてもらった
メールも少しはしてた
『くそぅ!!私の勇気と幸せな時間を返せぇぇぇ!!』
「そんなにショックだったのかよぃυ」
『当たり前じゃないですか!!』
機種は古いとはいえ…使いやすかったし
何より仁王とのメールが消えちまったんだよ!!
えぇ!!消えないように保護かけてましたが?!
何か問題でも?!
『はぁ………どうしようυ』
「…日曜､ケータイ変えに店行くんじゃが……
その…一緒に見に行くか？」
「そっかー日曜珍しく休みだもんな」
『へ?!ゴメンもう一回言って?!』
ももももももももしかして
今仁王は私に言ってくれました?!
【二人っきりで買い物行こう】って言ってくれました?!(違)
「じゃから……
…日曜､ケータイ変えに行くんじゃが……
一緒に……」
『行きます!!
是非行かせてください』
「じゃぁ俺も…ブヘッ」
今､楓様の華麗なる右ストレートが
ブン太の腹に直撃したように見えたのですが……υ
「デブン太？もうちょっと空気読もうね？」
「俺はあえて読まねーの!!」
「余計に駄目じゃない(黒笑)」
ちょっと待てよー
ブン太が来ない
↓
仁王と二人っきり
↓
会話がない
↓
気まずい
それだけはご勘弁！！
「……俺はどっちでもえぇが…新月はどうじゃ？」
ま､迷うっ!!
気まずくなるのも嫌だけど
二人っきりってのもおいしい!!
あぁ…でもやっぱ……
『じゃぁ…一緒に行こっか？』
「マジ?!やりー！」
「はぁーなら私もついてく」
結局いつもの四人で
店に行くことになった
あーヤバイ
土曜日は寝れないかもしれない
［*前へ］［次へ#］
携帯モード]
[
URL送信]
