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10.手料理


優しい優しい
椎ちゃんは
ちゃんと昨日の約束を守りましたよ?!





『ほらっ!!コロッケ!
結構頑張ったよ!』



「おぉ〜旨そー!!」



いつもの様に
机をつけて仁王と楓とブン太と一緒に
楽しきランチタイム☆



って………楽しくねーよ!!





だって仁王が私の目の前ですよ?
落ち着いてご飯食べれる状態じゃない


昨日はもっと酷かったけど




「にしても……本当に作ってきたのね…」




感心してるのか呆れてるのか
わからない楓の言葉を無視してみる



「へぇ?私を無視するなんて偉くなったものね?(黒)」


『すいませんυ』



無理でしたυ

ブン太の方を見ることで
なんとかご飯が食べれる

表現のしかた悪いけど



正直仁王を真正面から見ながら
ご飯を食べるなんてことは
今の私には無理だ




おそらく……
五分前後で10回ぐらい箸を落としてしまうだろう





「………」




にしても……
なぜか今日の仁王はあんまり喋らないυ
いや、いつもそこまで喋る人じゃないんだけどさー







なんか……機嫌悪くないですか?




『仁王………機嫌悪い?』



「………知らん」






わー
何?!なんですか?!
このかっこよくて可愛い生物は?!



お姉さん鼻血出ちゃいますよ?!(誰




…でも真面目な話仁王機嫌悪くないですか?
いや……それとも体調でも悪いんだろうか…




じーっと見つめてみる





『………』

「………」




おそらく
二分は見続けたと思う


仁王はこっちに一回も目を向けてくれなかった
……うわー地味に悲しい




「オイオイ…椎
何で仁王のこと睨んでんだよ?」



『え?!そうゆう風に見えた?!』



「「うん」」



最近息ぴったりの二人に言われた

慌てて仁王の方を見ると苦笑していた




『仁王!あのね…睨んでたわけじゃないからね』


「…分かっとるぜよ」



速攻仁王に訂正を入れると
仁王はさっきの苦笑ではなく
優しい微笑みを浮かべていった




当然、それを直視してしまった
私が普通でいられるわけもなく

顔が真っ赤になっているのを隠すため
暫く下を向いていなければならなかった







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