何で会っちゃうの？


雲雀さん…


「…クローム、やっぱり俺の勘違いだったみたい。ごめんね…君の名前は？」


何かを察したのか私に気を使ってくれる綱吉君。


『私は…碧(ﾐﾄﾞﾘ)』


「碧ちゃんか…ごめんね…」


『あっ…はい』


「碧、行こう。また…ボス」


私たちは逃げるように並中を去った。


良かった…雲雀さんには気づかれてないみたい。


『―くっ!』


どうしよう…また発作が…。倒れちゃったらクロームちゃんに病気のことがバレちゃう。

私は胸を押さえながらヨロヨロと歩いた。


「あおい、もう…やめて。私に嘘つかないで。ちゃんと理由を言って…雲の人と別れた本当の理由を」


そんなの…言えない。


『…』


「…言えないの？」


『ごめん』


「じゃあ…私が言う。あおいは心臓病なんでしょ」


『えっ？』


何で…知ってるの？


「あおいが熱でうなされている時にそう言ってた…雲の人に謝ってた」


心臓がドキりと跳ねる音がした。


『…雲雀さんには迷惑かけたくない。私ね…雲雀さんには幸せになってほしい。私といたらかえって不幸になる一方。心臓病のこと知ったら誰だって私に気を使うよ…そんなの嫌だ。そんな形でつなぎ止めたくない!!――っ…絶対に長くは続かない。だけど、別れられない…幸せにはなれない』


そんなの愛じゃない。いずれお互い嫌いになる。

『私はねっ雲雀さんを嫌いになりたくない、私を嫌いになってほしくない…』



なんて自分勝手なの？分かってる…分かってるけど…こうするしかない。









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(あなたは私を許してくれますか？)

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