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其之弐
うーあ〜…。
宴って…こんな疲れるものなのか…。
 
やたらテンションの高い伊達軍の皆さんは、開始数分でかなり盛り上がった。
まさに無礼講の言葉通りの騒がしさだよ…。
 
しかも皆さんかなりの酒豪。
物凄い量を飲んでたよ。
 
『ふぅ…』
 
酒気と熱気に中てられちゃったから、今はコッソリ抜け出して涼ませてもらってる。
皆さんハイになってるから気付かないしねー…。
 
『涼し…』
 
背後から賑やかな音を感じながら何の気なく上を見ると淡い黄金色の月が出てた。
雪も降ってるけど、雲に隠される事も無く月が惜し気も無く姿を見せる。
雪はキラキラと柔らかい月光を浴びて反射しながら降ってくる。
 
静かだなぁ…。
こんなにゆっくり綺麗な物を眺めたのも、あんなに賑やかな場所に居たのも…随分と久しぶり。
ずっとあのギスギスした灰の世界に居たんだもんな。
 
「此処に居たのですか…」
 
不意に上から声が降ってきた。
振り向くと声の主は想像した通り小十郎さんだった。
 
『勝手に抜けてすみません、小十郎殿』
「いえ、お気になさらず…」
『…畏まらなくて良いですよ?』
「しかし…」
『私にはこの世界に於ける身分はありませんから、話し易い様にして下さい』
「…すまない」
『冷えてきましたし、戻りましょう』
 
政宗さんに言われて私を探したらしい小十郎さんと一緒に、温かな広間に戻った。


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あきゅろす。
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