hit小説
who is daddy?
※この話はギャグです。また、アレンは皆に女の子だとバレてます。
<プロローグ>
「おはようアレン君!」
「あ、おはようございます!リナリー」
今日も教団内は平和そのもの。
アレン君はいつも通り元気で可愛い。
「相変わらず凄い量ね」
「そうれふはー?」
いつも通り、沢山食べるし。
「だってジェリーさんの料理美味しいんですもん!」
「ふふっアレン君幸せそうだね」
「えへへ!どういたしまして……!」
「アレン君?」
しかし急にアレンは食べる手をやめ、口元を抑えた。
「…ちょっと僕…トイレ行ってきますね…うっっ」
「ちょっ大丈夫?!」
最後までリナリーの言葉も聞かずに一目散にアレンは食堂から出て行った。
アレンの席にあったのは食べかけのオムライス…
いつも通りの平和な日常風景は呆気なく崩れた。
*******
「大丈夫?アレン君…」
「はい…なんとか」
「顔真っ青だよ?」
「…なんなんですかね?食あたりかなぁ」
「医療班にみてもらった方がいいんじゃない?」
「そんな大袈裟ですよーそれにもう吐き気も収まったし大丈夫です」
「…そう?」
心配しながらも二人はトイレから出て別れた。
******
お昼ご飯を食べにまた食堂へ行ったらアレン君の姿があった。
「体調は大丈夫?アレン君」
「リナリー!はい!もうすっかり」
「そう、よかった。…てアレン君それ…」
アレンの目の前には大量のフルーツが積まれていた。
しかも柑橘系ばかり…
「ああ。なんか、無性に酸っぱいものが食べたくなっちゃって」
「え…(それって…)」
「お!アレーン!リナリー」
二人が話していると、脳天気な兎が話しかけてきた。
「ラビも今ご飯だったの?」
「そっ昨日徹夜しちゃってさー今朝飯さ、ここ座っていいさ?」
「いいれふよー」
ラビはアレンの横に座った。
「はい!おまちどおさまvV」
「わーできたてさ!いただきまー…」
「!!う゛っ…」
「へ、アレン?」
「アレン君?」
「っ…」
アレンは何も言わずに走り去っていった。
「(まさか…!)
ラビ!今食べてるの見せて!」
「へ?なんなんさ一体…」
ラビが食べていたのは真っ白いお粥…
「徹夜明けにはこれが一番…て聞いてるさ?リナリー」
リナリーはラビを無視して急いでトイレへ向かった。
*****
「アレン君!」
「!リナリー…どうしたんです?」
「どうしたじゃないわよ…酷い顔じゃない…」
アレンの顔は朝の時より真っ青だった。
「今日…体調悪いみたいです…部屋で大人しく寝てますね」
「…アレン君…変な事聞くけど、今月…来た?」
「え?…ああ、そう言えば…最後に来たのは確か先々月で…まだ来てないです」
「やっぱり…」
「リナリー??」
「アレン君、もしかして出来ちゃった…とか?」
「は?………………
ってええええーーーー!!??」
「ちょっあんまり騒いだらお腹の子が…!」
「いやいやいや!有り得ないですって!」
「なんでよ?」
「だって僕…付き合ってる人いませんもん!」
「ホントに?」
「ほんとですって!」
「じゃあ、…成り行きでやっちゃったとかは?よーく思い出して…」
「リナリー!酷いです!僕、そんな軽い女じゃな…」
「?アレン君…?」
何か思い当たる節があるのか、カタカタとアレンは震えだした。
「…そう言えば…」
「そう言えば?」
「去年のクリスマス…僕間違えてアルコール入りのシャンパン飲んじゃったんです…」
「ああ、あの時の…」
「僕あれ飲んでから記憶が全くなくて…気がついたら…自分の部屋のベッドで寝てて…」
「それで?」
「な、なんでか…服が…ぐちゃぐちゃに…なってたんです」
それだけ告げると、アレンは遂に泣き出してしまった。
「!泣かないで、アレン君。…わかったわ、私が犯人…じゃなかった、アレン君とこの子の父親を見つけてきてあげる!」
「り、りなりー…」
リナリーはアレンに"何も心配しないで自分の部屋にいて"と告げ、そして自分は談話室に向かった。
可愛いアレンの操を奪い、あまつ身ごもらせた憎い犯人を見つけるために…!
<超重要極秘会議*父親を探せ>
ここは教団内の談話室。
いつもなら、休みの教団員達が、和気あいあいとお喋りなどを楽しむ場所なのだが、今はしんと静まり返っている。
「これで全員集まったわね」
リナリーは集まった男性陣の顔を冷たい氷のような目で睨みつけた。
メンバーは、神田、ラビコムイ、リーバー、リンク。
皆リナリーの方へ向きずらりと一列に並べられ、正座させられていた。
「あの、リナリー…なんで俺達呼ばれたんさ?」
只ならぬ空気に耐えかねて、声をあげたのはラビ。
「アレン君が、妊娠したかもしれないのよ」
「「「「「に、妊娠!?」」」」」
「(あ、ハモった…)そう。でね、アレン君も誰が父親だかわからなくて困ってるの。ねぇ、皆の中で心当たりある人いない?」
リーバー(以下リ)「リナリー…んな給食費捕ったの誰だみたいなノリで…」
ラビ(ラ)「あ、アレンがアレンが妊娠て妊婦ってどういう事さー!!」
リンク(リン)「ふ、ふしだらな…」
神田(カ)「……(思考停止)」
コムイ(コ)「み、みんな落ち着くんだ!これは大事件なんだぞ!
ちなみにお父さんは女の子がいいです!!」
ドコォッ
「…正直に言えば、今なら蹴り一発で許してあげるわ(この最新のダークブーツで)」
にこっ
(((((…………;;)))))
張り詰めた空気の中、
はいっと手を挙げたのはリンク。
リン「私がこの場に呼ばれている意味が理解出来ないのですが」
リ「それなら俺も…だな」
ラ「なっお前ら(リナリーの鉄槌から)逃げたいからって…」
リ「勘違いするなよラビ。俺はあの時コムリンEXαの解体作業に追われていた。それは他の科学班の奴らも認知してる。
だから俺は白なんだよ。
それに…アレンの気持ちも確かめないでそんな事はしないしな…」
ラ「なにこの人!さりげに格好いい事言った!」
リン「コホン…私はアレン・ウォーカーの監査官だ。彼女に対してそんな感情は持っていない」
ラ「嘘臭〜」
リン「しかし、あの時僕は監査官として最大のミスをおかしてしまいました。それは認めます」
「「「「「!!?」」」」」
「あの晩、私はルベリエ長官のナイトショー(※ケーキデモンストレーションショー)がどうしても見たくて、ウォーカーから目を離してしまったのです!」
(((((……………)))))
リン「なっなんですか!その哀れんだ目は!!」
リナリー「…とりあえず、リーバー班長とリンクのアリバイは成立している事だし、いいわ。二人は帰ってよろしい」
神/ラ「「な…!」」
コ「ふふん、これも日頃の行いの賜物だね。さっ!僕も仕事があるから帰るとしよう…「に、い、さ、ん?」
リナリーはコムイの襟首を掴んで微笑んだ。
コ「なっなんだいリナリー…ははは、やだなぁ僕は潔白だよ?」
リ/神/ラ「「「お前が一番怪しいんだよ!!!」」」
コ「ひぃい〜」
コムイは三人によって気絶させられ、逃げられないようにロープでまかれ、部屋の隅に放置された。
リ「兄さんは後でゆっくり事情聴取するとして、さて…本題に入りましょう?」
神「…やっぱり最初から俺らが疑われてるって訳か」
ラ「ううっひどいさリナリー」
リ「ひどい?何がひどいのよ!アレン君が今苦しんでるって言うのに!」
神/ラ「「…!!」」
二人のあまりの態度にリナリーは涙声で叫んだ。
神「…じゃあ、本当にモヤシの奴…」
リ「だからさっきからそう言ってるじゃない!バ神田!」
神「ば…」
ラ「…まじか…」
リ「ねぇ、本当に心当たりないの!?」
ラ「お、俺は確かにアレンの事が好きさ!でも勢いあまってそんな事は…(実際は酒飲んでて記憶が曖昧だったけど;)」
神「…俺は意識とばすまで飲んじゃいねぇ。(モヤシが酔って服掴んできたときは、正直ヤバかったけどな…)」
「俺はプレゼント持ってきた時に、アレンが仰向けで寝てて、丁度胸元がはだけてから正直襲っちゃおうかと思ったけど、我慢して毛布をかけてやったぜ」
リ/ラ/神「「「…ふーん」」」
………て
そこにはいつの間にかティキが立っていた。
[*前へ][次へ#]
無料HPエムペ!