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改めて、



君の実力は、
(この世界できっと一番最強)




トレーニングルームにて。


実力の確認。
それは、私にとってこれから大きく変わっていく大事な

"試練"


「じゃあ、準備はいい?名前チャン?」

『OK!』


バッ

二人同時に地面を蹴り、宙を舞う。
白蘭は余裕そうに此方が先に動くのを待っている。

お生憎様、私は待つのが嫌いな者でして、
そっちがその気なら

(行かせて頂くまで)

懐から先程選んだ匣を取り出し、リングを差し込んだ。

ヒュンッ

「あれが彼女の匣兵器・・・」


灰色で風に棚引く綺麗な毛並み、透き通った綺麗な瞳、そして力強く輝く牙。

「ふぅん、いいね。」

『狼、か・・・うん。素晴らしい!
 早速、行くよ!』

「ガウッ」


もう一度地面を蹴り、白蘭へ飛び込む。

私の匣兵器は途中で違う方へ飛び、
横から白蘭に咬み付く。


「まだだよ。」


白蘭はその場を飛びのけ、攻撃をかわす。


『まぁ、さすがボス。一筋縄じゃいかないかな』

「之くらい出来ないと殺されちゃうからね」

『余裕って感じかな?じゃあ、崩してあげないと、ねっ!』


懐からもう一つの匣を取り出し、リングを差し込む。


バッ

出てきたのは、
雲属性のトンファー。

(雲雀さんとお揃いw)(←之が目当て


「ふーん、トンファーか。」

『じゃぁ、こっからが本番だから』


ヒュンッシュンッ

白蘭に目掛けて勢い良く振り下ろす。
所々掠れる音がするあたり結構良い所までいってるっぽい。


「ック、やるね」

『お褒めの言葉どうも、ありがとうっ!』


思いっきりお腹に振り上げる。


ドガッ

「ウガッ・・・」

『お、結構当たった』


その証拠に白蘭は凄いところまで吹っ飛んでいった。


『あーらら、めり込んじゃってるや。』

「っ!白蘭さん?!」

「ゲホッ・・・あんな強くやらなくても良かったんじゃないかな?名前チャン?」

『ご、ごめんなさいっ!』

「まぁ良いよ」


口から出た血を手で拭いながら此方に戻ってきた。
正チャンは驚きが隠せないらしい。

だって、
(目が見開いたまま、)


「初心者の動きじゃ無かったよ、名前チャン。」

「えぇ、あれは・・・殺し屋の動きでした。」

『!・・・まじで?』

「はい。」


特に何もしていなかった筈。
あ!あれだ。トリップの王道、最強設定。みたいな?
うわー憧れてたんだよな、最強設定。


「実力は、下手すると白蘭さんの次かもしれない。」

『ワォ』

「訓練しなくても平気かもしれません」

『ほげぇ』


ビバ☆最強設定!


「じゃあ護衛は問題ないよね?」

「えぇ」

「じゃあ改めて宜しくね名前チャン」

『おう!』




勝敗は不明。

だが、その実力は・・・


計り知れない程だった。



(白蘭さんの次とは言ったものの、)
(それ以上かもしれない。)


(そう思ってしまう、僕がいる。)







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