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レッド★ライン

 一瞬ここがどこだか分からなかった。
 ふかふかのベッドは、手足を思いっきり伸ばしても余るくらい広い。

 もしかするとキングサイズなのかもしれない。
 ユーリの寝床である安売りソファーベッドとは雲泥の違いだ。

 ぼんやりした頭はあまりの居心地の良さにもう少し寝ていたいと切望したが、寝返りをうったことでユーリの頭はハッとしたように覚醒した。

 ガバッと勢いよく起き上がると肌が外気に触れぶるっと震えた。
 見れば上半身は何も着ておらず、代わりに所々ガーゼやらが貼ってあった。

一体誰が―――?

 ユーリはいつの間にか手当てされているガーゼの上から指先で軽く触れる。

「よーよー、目ぇ覚めたみたいね」

 突如掛けられた声にユーリがバッと振り向くとそこには、初めて見る男が扉に寄りかかってこちらを見ていた。

 扉から差す明かりのせいで顔は分からないが、声には聞き覚えがある。
 ユーリが気絶する前に聞いた声がまさにこの男の声だったからだ。

「おっさん、誰だ?」
「助けた相手に対しておっさんって…」

 大げさに肩をガックリと落とした後、男はユーリのいるキングサイズのベッドにゆうるりと歩み寄ってきた。

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あきゅろす。
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