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レッド★ライン

 声がする方向に目を向けてみれば、女の子が数人の男達に囲まれているというベタな事が起きていた。

 嫌がる女の子一人に三人の男達。

 周りは面倒事を避けてなのか見て見ぬ振りをしており、誰も助けようとする者は居ない。
 なんだかなぁと思いつつそれを放っておけないユーリはその場へゆっくりと歩いていった。

 厄介事はごめんなんだがと思えど、首を突っ込んでしまうのは性分だろうともはや諦めている。

「なーにしてんの?」

 極めて軽い口調で話しかける。
 突然の見知らぬ人物の乱入に男達は、虚をつかれたのかポカンとした顔をしている。
 それはユーリが百年来の友人、という風に話しかけたからかもしれないし、およそ男とは思えなかったからかもしれない。

 もちろんユーリにはこんな知り合いはいないし、女と間違われるなど心外もいいとこだ。

「だから、なにしてんの?って聞いてんだけど」

 いまだに呆けたままの男達に再度問い掛ける。
 男達は目が覚めたみたいにハッとしてからユーリを睨み付ける。
 まさに定番のパターンにマニュアル本でもあるのかと疑ってしまいそうだ。

「あ゙ぁ?!!てめぇこそ俺らに用でもあんのかよ!」

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