絶ち止まる



横を見れば冷たい風と空気にすっかり赤くなった顔をこちらに向けて、うるうると濡れた三橋の瞳とばっちり合った。
不安に揺れる黒目から三橋の想いを汲み取って阿部もまた揺れる。


でもとかだってとかそんな言い訳は通用しなくて、でもだからって放っておけと言うのか。だってそれは俺が悪いんじゃない、だけど。

曲がりくねった道の先が見えなくなっていくのを、俺たちはぼんやり眺めるしかなかった。



この先離れるしかないのなら俺はここで




絶ち止まる



ああいいさ、先にみえるなにもかもを絶ちきって俺たちはずっとここに居すわってやるんだ








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